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変化 #1 side Y

時の流れはとても早く、冬真と互いの気持ちを確かめ合い、キスをしてから、まもなく2か月になろうとしていた。 相変わらず、長距離で愛を育む二人...キスの一件以降、冬真の家を訪れたのは先月一回だけで、この時は仕事も繁忙期を迎えていたので、有給が取れず、金曜の夜に東京を出発し、西田さんのホテルに一泊してから、冬真の家に向かっていた。 俺達は再会を喜び、会えなかった寂しさを埋める様に触れ合った。そして、二人でこれからの新しい生活の準備をした。俺は冬真のパソコンにSkypeを接続し、冬真は俺のためにと、半分空けてくれた寝室のクローゼットの中に、俺の荷物をしまっていた。甲斐甲斐しくも、楽しそうに俺の荷物を整理してくれる冬真を、俺は何度も離せなくなり、何度も抱き締め、何度もキスを求めた。 「葉祐君......いつまで経っても終わらないでしょ?」 そう言いつつも、冬真はその都度、不器用ながらも俺を受け入れ、優しく微笑んでくれた。 そして俺は...また冬真を手放せなくなるループ状態... 土日だけの滞在は、あっという間に、終わりを迎えた... 今月の滞在は、今度の土日と3日間の有給と合わせて、5日間になる予定だった。それが決まると、冬真はとても喜び、 「嬉しくて...眠れないかも...」 と呟いた... ヤバい! 可愛すぎて...愛し過ぎて...頭がクラクラしそうだ... もうすぐ会える...それまでは、Skypeのビデオ電話で我慢...我慢... 次の日、パソコンの画面に写しだされた冬真の顔色は、若干悪い様に感じた。 「冬真?」 「うん...?」 「具合...悪いのか...?」 「何故...?」 「何だか...顔色が悪いみたいだからさ...」 「そんなことないよ...」 「でも...昨日と違うみたいだし...」 「光の具合だと思うけど...」 「そうか?」 「でも...葉祐君が心配しないように...早めに寝るよ...」 「そうだな。」 「うん...」 そんなやり取りが3日間ほど続いた... 東京を発つ前日の画面に写し出された冬真も、やっぱり顔色が悪く、どこか体調が悪そうだった。ここ3日間と同じやり取りをし、俺は最後に 「明日はさ、駅まで迎えに来なくてもいいよ。」 と言った。 「どうして...?行きたいよ...ダメ...?」 可哀想なぐらい、小さな声で冬真は返した。 「お土産があるんだ...冬真をビックリさせたいからさ、家で楽しみに待っててよ。なっ?」 俺の言葉に、冬真は渋々了承した。 「とにかく1秒でも早く、1秒でも長く会いたいから、明日の朝一で行くよ!」 「うん...」 「愛してるよ。冬真...誰よりも...」 いつものように言うと、 「俺も...愛してる...葉祐君...」 いつものように冬真も返した。 そして、俺達はビデオ電話を切った。

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