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エピローグORプロローグ
適当にしか拭いてないから、そっちで風呂いれてやって。
あと例のは抜いてないよ。
美千のアナル入ったまま。
だからまぁお仕置きとかなしで、ほどほどに。
ああ、それとさ美千だけど―――。
高校生が一人暮らしするには広すぎるマンションのリビングに案内されぐっすり寝ている美千を抱きかかえると高居がそう言ってきた。
学校ではわりと無口、女生徒にはクールと言われている高居は軽薄な笑みを浮かべ俺を見ていた。
一言二言言葉を交わし、お前こそ赤屋にあまり無理させるな、と言ってからマンションをあとにした。
わりと華奢ではあるがそれでも男を軽々抱えつづけれるはずもない。
エレベーターの前で
「おい、美千」
と声をかけ立たせると俺にもたれかけさせ、ささえながらエレベーターに乗った。
美千はまだまどろんでるらしく、俺の背広に顔を埋めたままだ。
車について助手席に座らせシートベルトをつけてやったところでぼんやりとした目がようやく俺を見た。
「……せ、んせい……?」
不思議そうな美千は現状を把握してないらしい。
「着くまで寝てろ」
「……はい」
ぼうっとしたままの美千の頭を撫で、
「……っ、ん」
その唇を塞いだ。
舌を絡みつかせれば当然のように絡んで、そして教えたとおりに動く舌。
交わる唾液、そして俺の唾液を飲ませて咥内を荒らしつくす。
唇を離せば銀糸がひいて、眠気とは違う潤んだ目が俺を見た。
「続きはあとで、だ。そのときに詳しい話も聞いてやる」
まさかお前が友人を食うなんてな?
ふ、と口角を上げれば美千は視線をさまよわせたあと頷いた。
『それと美千だけどさ―――』
高居が最後言っていた言葉を思い出しながらエンジンをかけ、車を発進させた。
了
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