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第13話

「そういう悪い子にはお仕置きをしないとな」 言うなり小杉山はコピー機の蓋を開けて、印刷するガラス板の上に俺の身体をうつ伏せに押し付けてきた。 コピー機に覆い被さるような形となってしまったために、硬く張り詰めた乳首がガラス板と俺の身体とで潰され、そこからなんとも言えない感覚が広がっていく。 「小杉山っ?!」 「暴れると会社の備品が壊れるぞ。大人しくしておくことだ」 背中を手で後ろからぐっと押され、胸と腹がまるでレントゲン撮影をされるようにぴったりとガラス板に張り付く圧迫感にさいなまれていると、それまで動いていたコピー機が再びけたたましく起動音を鳴らし、印刷を開始しだした。 板の下からまばゆいばかりの光線が放たれていく。 「何を考えて…機械を止めろ小杉山!冗談が過ぎるぞ」 嫌な予感がして、自然と冷や汗が浮かび上がる。 光線が俺の肩を通過し、そして胸に到達した時、今までに感じたことの無い感覚に思わず息を呑んだ。 「く……っ」 一番敏感になっている所が、熱い。 同時に痺れるような感覚が胸から全身に行き渡っていく。 ただの光がこんなにも熱いなんて知らなかった。 ジリジリと焼かれていくようで、過敏になった俺の乳首にはそれがきつすぎる。 痛痒いような、それでいて疼いてくるような──。 直接的でなく、熱だけで刺激を与えてくる。 光線が俺の下を通過し終えると、印刷機の下から何枚もの紙が排出されその印刷された。 紙を小杉山は一枚だけ手に取り、それを空中で眺めると満足気に笑った。 「見ろよ界斗。お前の、綺麗に写ってるぜ」 「…は……っ、あ…」 「まぁ今はそれどころじゃないみたいだが…」 コピー機の上に這いつくばっている俺の身体を反転させ、小杉山の正面を向かせられているのはわかるのだが、俺はその間微動だにしなかった。 と言うより、自分に何が起きたのかが理解できず、気が動転していたのかもしれない。 コピー機から排出された紙を横目で恐る恐るチラッと一度だけ見て、すぐに視線を逸らした。 紙にはくっきりと俺の乳首が印刷されていたのだ。 こんな、こんなこと…、常人のすることじゃない。 頭ではそう何度も思うのだが、こんなことで少なからず感じて反応してしまう自分だって、同類なのかもしれなかった。 認めたくないが、自分の体の状態は自分が一番よくわかっている。 信じられないほど身体の奥が熱かった。 「可哀想に…こんなに紅く腫れている。あんなんでも感じるのかお前は」 侮蔑の言葉を投げ掛けられても否定することが出来ず、小杉山の顔を見ることすら辛かった。 きっと今彼は蔑んだ目で俺を見ているのだろう。 着ていたシャツは乱れて縛られた手首の所までずれ落ち、上半身がほとんど露になった状態だった。 月明かりがあまりにも眩しいので、暗くても白い肌を彩る紅い突起がよく見える。 力なくコピー機に寄りかかっている俺の胸に手を添え、その高い背を少し屈めながら小杉山は膨らむ突起に顔を近づけ、チロリと舌で舐めてきた。 「ァ…ひっ……」 生温かい舌で嬲られ、そこが更に熱く熱源を保つ。 後ろ手に縛られているために胸を突き出すような格好になってしまい、行為を促しているような自分の卑猥さに目がくらんだ。 「ん…、く……」 柔らかく包み込むようで、時より歯で噛んでくる。 片方の胸を嬲る間はもう片方の胸を手で揉んで刺激を与えていた。 ザラリとした舌で押し潰すように突起を舐められ、息がどんどん上がっていった。 「やぁ…や、めっ……ん」 「これは嫌か」 小杉山の問いに俺は必死になって首を縦に振った。 すると小杉山は素直にそこから離れていく。 ほっと安堵の吐息が洩れる。 が、それも束の間、小杉山は確かに胸からは離れていったものの今度は下腹部の下に視点を変え、ズボンのベルトに手を掛けた。 「そ、それだけはやめろっ、やめてくれ!」 「大丈夫だ。胸よりもっと感じさせて、気持ち良くしてやるから」 何が大丈夫なんだ!と叫ぼうとした俺の口からはもう喘ぎしか出てこなかった。 ベルトを取り去りズボンのボタンを外し、ジッパーをゆっくりと焦らすように下げるとそこからスラックスが現れる。 「随分ご無沙汰だったようだな。もう濡れてきてるぞ」 小杉山の言う通り、スラックスは既に先走りの液で染みを作っていた。 羞恥に唇を噛み締めていると小杉山はそのスラックスをもずり下ろし、躊躇無く俺自身に触れてきた。 「ああぁっ─…!」 いきなり直に触れられ、腰から力が抜けて崩れ落ちそうになる身体を小杉山はしっかりと抱きとめた。 「ちょっと触っただけなのにその反応か?感度良すぎだ」 小杉山は俺の頬にキスをしながら、ふっ、と笑った。 「うる、さ……ひっぁ…っ!」 言葉で抵抗しようとするとすぐさま前をキュッと握り込まれる。 ジンッと腰に響く快感に言葉すら出てこない。 そのまま先端の窪みを親指で押され、そこからクチュクチュといやらしい音が洩れてきた。 そそり立った自身を上下に扱き、刺激を与えていく。 「あぁっ……あっ、あっ……」 先走りが止まることを知らずにどんどん溢れて小杉山の手をテラテラと濡らした。 緩急をつけて俺のイイ処を確実に狙ってくる。 「ゃ、駄目…っ、あっ……あぁ」 静かな部屋に響く卑猥な音と声。 何もかもが昔の出来事と同じだった。

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