男女の第一の性とは別に、第二の性としてαβΩがある。 番（つがい） αが自分の優勢遺伝子を残すために、複数のΩを囲っていた名残。 現代は、α一人に対してΩ一人しか番になれない。 発情期中のΩが、性交中、αにうなじを噛まれると番となる。 α側からの解消は出来るが、Ωは精神的苦痛を伴い、解消以降も他のαを受け付けることは出来ない。 番持ちのαが他のΩと性交中にうなじを噛むと、番が上書きされ、元の番相手Ωとの関係は強制的に解消される。 番持ちのαΩに手を出せば、重刑に処される。 運命の番　(うんめいのつがい) 発情の有無に関わらず、αとΩが本能で求め合う。 本人の意思は関係なく、その相手は選べない。 他の相手を番に選ぶと一生払拭しきれない違和感と罪悪感に苛まれると言われている都市伝説。 番が成立すると、Ωは相手のαフェロモンを操り身を守る術を得るらしい。 ☆α（アルファ）　 少数の特権階級。優勢遺伝子を残すためか浮気性が多く、プライドも高い。 αの性的興奮は番のΩに発情を促すことから、番持ちαの性的興奮はΩの発情フェロモンと同列の捉え方をされる。 力があるαはフェロモン操作に優れ、αやβ、個体に標的を絞ることが可能。 ☆β（ベータ） 一般階級。人口の八割を占める。 βの血が混じると、９０％以上の確率でβが産まれる。β同士で夫婦になるのが一般的。 男性は、αΩを妊娠させることは出来るが番にはなれない。 女性は、αΩの子どもを妊娠できるが番にはなれない。 フェロモン操作はできない。 　　　　　　 ☆Ω（オメガ） 旧時代は産むための道具として冷遇。奴隷扱い。良くて愛人、αの番になっても配偶者にはなれなかった。α層に囲われた歴史があり、隷属気質。 現代は数が激減し、番が決まっていない発情期のΩは風俗で重宝されている。 十代後半に発情期（ヒート）が現れ、それ以降３ヶ月周期。番が決まるまで繰り返し、無差別にαを誘惑する。また、それ以外でまだ発情期が来てないΩは極上のΩだと一部の人にはモテモテ。発情フェロモンは、誘発剤と抑制剤でコントロール可能。番持ちになると発情フェロモンは発生しなくなり、番の性的興奮により発情で応える。 男女関係無く妊娠出来、相手のαβΩと同じ子どもが９０％以上の確率で生まれる。 男性は妊娠させることも出来るが、低確率。 αβがΩに妊娠させられることは、現代でも好まれない。 運命の番相手にのみフォロモンの操作ができる ☆婚姻 親の同意があれば、αβの女性とΩは16歳以上、αβの男性は18歳以上から可能。 成人すれば親の同意は必要がない。 Ωと婚姻関係をもつαβは少なく、結婚相手とは別に番相手をもつ者もいる。