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第41話

冷夏side それから全部話して、しまった…。結構な時間を掛けてしまったけど、稔先輩は怒ることも、呆れることもなく、ただただ真剣に話を聞いてくれた…。優しいな…。 「……くだらないよね…。ごめんなさい……」 「そんな事無いと思いますよ。大変だったでしょ……。私と恋人ごっこしますか…?」 「……なんで?」 「恋人だと触れ回れば絡まれなくなるのでは無いですか…?私は別に困らないですし、貴方も少し楽に生きられるのでは?」 そんなことを言い出すなんて……。イメージと違う…。それに困らないって、そんな噂が立ったら困るだろ……。 稔先輩はモデルの家系だし、変な噂が立てば業界から弾かれたりするし…。困らないことは無いよな?大丈夫なのか……? 「でも、モデルなんですよね?変な噂が立てば困るんじゃ無いですか?」 「もともとゲイとして売ってるから問題ないですよ。それに大学生の兄様がいるので、家のことも大丈夫です。私がいなくても……」 「そんなことないでしょ…。稔先輩も大事だよ?それに俺は先輩のこと好きだしね」 「…そうですか。とりあえず、貴方に本当に好きな人が出来るまで恋人ごっこをしましょう」 期限付きの恋人…。少し寂しい気がするけど、せっかくなのでその話に乗ってみようかな…。なんて、この時の甘い考えが後々俺たちを苦しめることになる……。

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