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第149話 side翔平

可愛く寝息をたてるさとみちゃんの横で、寝転がりながらイヤホンをしながら携帯ゲームをしていた。 そんな時だった。修介からメッセージが入ったのは。 タップして、直ぐに確認した。 《景と仲直りしたよ。告白されて、これから一緒にいる事になりました。色々と心配とか迷惑かけてごめんね。本当にどうもありがとう》 おぉ〜! 景、あの後修介ん家に行ってちゃんと告白したんだな。 俺はさとみちゃんを起こさないようにそっとベッドから降りて、トイレに入り修介に電話を掛けた。 修介は直ぐに電話に出た。 『あ、もしもし……』 「おめでとー」 唐突に言うと、修介はちょっと照れくさそうにありがと、と控えめに言った。 「あいつ、修介ん家押しかけて来たっしょ?」 『あ、うん。翔平が教えたみたいやな?』 「悪ぃな勝手に教えて。でも修介とどうしても話したいって聞かなくてよ。で、で?何て言われたの?好きだって?」 『あ……うん、その……車の中で……』 なんだこいつ。声がフワフワしちゃってんぞ。 夢見心地って感じか。そりゃそうか。ずっと好きだった相手が、自分の事好きになってくれたんだから。しかもその相手は、あの景だし。 「へぇー。ロマンチックだなぁ、車の中なんて」 『……ていうか翔平、今どこにおるん?なんか小声じゃない?』 「あー悪ぃ。今さとみちゃん家にいて、もう寝てっからさ」 『ええっごめん、そんな時に! 明後日バイトで会った時に言えばいい話なんに』 「いーよいーよ。嬉しすぎて惚気たかったんだろ?」 『えっ!違っ!……あの、景に電話したりしてくれてたみたいやね。仲直りしろって。そんなん知らんかったからビックリして。色々と、ありがとね』 「いいんだよ。良かったな、景と両想いになれて。修介、今幸せ?」 『えっ!まぁ……しあわせ……かなぁ?』 はいはい、ご馳走さまです。 今頃お花とハートが周りに飛び散ってるんだろうな。 「今度三人で飲もうぜ?俺、お前らの事祝福してやんよ。ま、景は別にいいって言うだろうけどな。邪魔者扱いされても勝手に企画するかんな」 『ふっ、ええよ。楽しみにしとる』 「んじゃあまたな。末永く、お幸せにー」 『……あ、ありがと、またね』 電話を切って目を閉じると、俺も幸福感に包まれた。 修介がベッドの上で寝転んでゴロゴロと何往復もしながらわーっと叫んで照れている様子が想像出来た。 あいつ、女みたいに可愛いとこあるからな。 きっと、景もそういう所に惚れちまったのかもしんねぇな。 ベッドに戻って、さとみちゃんの寝顔を見た。 ま、俺よりも幸せになるなんてあり得ないと思うけどね。 だって俺にはこんなに可愛い彼女がいんだから。 さとみちゃんの柔らかいほっぺにキスをして、俺はニヤリとしながら目を閉じた。

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