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第431話*

* * * 「……あぁ……景っ、これ、外して……っ」 景は裸で四つん這いになっている俺の背中を撫でている。 俺はバスローブのフワフワした紐で、手首を縛られ、さらには目隠しもされている。 身動きが取れない上に視界までも奪われ、景の予測できない手や唇の動きに翻弄されっぱなしで、もう既に息が上がっていた。 「ふふ。ここはいつもより凄いけどね。僕がどこにいるか分からないから、興奮してる?」 「してな……っあ」 お尻を左右に大きく割られてしまい、いつも景の太いものが入る箇所が空気に触れると羞恥のあまりにそこがヒクヒクと動く。 「や、やだっ……見ないでっ」 「ん?見てないよ。目瞑ってる」 嘘つけー! 自分でも見た事が無いそんな所を大きく開かされてまじまじと見られてるだなんて、死んでしまいたいくらいに恥ずかしい。 腰を引こうにも逃げられずに、結局そこを生暖かい舌で舐められてしまった。 「あっ……んぁっ、あ、っ!」 「あれ、修介、いつもよりも大胆だね。お尻突き出してるし、声だってすごく響いてるよ。やっぱり昼間、僕の家で抜くだけじゃ物足りなかったかな」 昼間の事を思い出し、両手でギュッとシーツを掴む。 あれもすごく気持ち良かった。 景の実家で抜いちゃうだなんてやっちゃいけない事をやってしまい、今だってSM変態プレイしてるけど、嫌かと言われたらそこまで嫌じゃないし、ゾクゾクと背徳感が芽生える。 やっぱり俺って景よりも変態の素質があるのかも。 景の舌にビクンビクンと震えて反応していると、急に耳朶に生暖かい息が触れたからさらに体が跳ねた。 「少し、そのままで待っててくれる?」 「え、な、なんで?」 「すぐに戻るから」 そう言って景は俺のお尻を一撫でしてから、ベッドを降りた。 足音が少し遠ざかったのを感じて、四つん這いの体勢から直ってアヒル座りみたいにペタンと座り込む。 目隠しを取ってしまおうかとも思ったけど、後で余計に意地悪されたら嫌だから、耳に神経を集中させながら大人しく待つことにした。 もしや放置プレイってやつ?と思いきや、ガコン、と何か物体が落ちる音がした。 それを聞いてピンと来た。 多分、そこにあった自販機でゴムを買ったんだ。 でもベッドサイドに置いてあるのに買うなんて、景は気付いていなかったのか? いや、もしかしたら何回戦もするからその為にわざわざ? なんて事を思っていたら、景がベッドにまた戻ってきたから、ベッドが沈んだ方に体を向けた。 「修介は、こういうのは自分で使った事はあるのかな」 「……何を?」 「ちょっと待ってね、いま挿れてあげるから」 え、何?何?! 何を挿れるつもり?! 口を開く前にまた四つん這いにさせられて、俺の後孔になんだかひんやりとした機械的な物が押し当てられた。 「やっ、怖い怖い!」 「大丈夫。ローションも塗ったし、僕のよりも随分と小さいよ」 全然、大丈夫じゃない! 今日何回思ったか分からない感想を抱きながら唇を噛んでいると、所々小さな突起が飛び出た硬い物がどんどん埋め込まれていった。

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