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第3話

小学校の高学年になると、精神的に成長の早い女子が、どこからともなく言い出す。 『〇〇君がカッコイイ』 『〇〇ちゃんと〇〇君が付き合ってる』 それにつられ、男子もソワソワしだす。 でも、俺は違った。 確かに女の子は可愛い。 長い髪を綺麗に結んで、ひらひら揺れるスカートを履いた女の子。 オシャレに切った短い髪と、動きやすい服装ではしゃぐ女の子。 どの女の子も、みんなそれぞれ可愛い。 けど、俺には可もなく不可もなく"可愛いだけ"だった。 何人かに告られたけど、男子とつるんだり、幼なじみと遊んでる方が楽しくて、全て断った。 "俺も好きな子が出来たら、そのうち付き合うのかなぁー"なんて、吞気に思っていた。 中学校に上がるまでは。

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