30 / 140

第30話

席に着くと、前のクラスメイトや剣道部のメンバーが、わらわらとやってきた。 俺を囲むようにして、どうでもいいような話をしている。 テキトーに相槌を打ちながら、人の隙間から入り口をボーッと見る。 ……まだ来ない。 そろそろSHRが始まる時間。 俺を囲っていた奴らも、各自の席に着いた。 まさか、始業式早々休みとか? そう思っていると、 来た!! 彼は、さして慌てる様子もなく教室に入ってきた。

ともだちにシェアしよう!