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第40話

ゆっくりと、両手で彼からノートを受け取る。 ノートの表紙には、『古典B』の授業名と共に、 『2年5組  佐々木 雅実』 と書かれてあった。 佐々木雅実……。 佐々木……、雅実……。 「ねぇ、佐々木君」 「は、はい」 「佐々木君のこと、"雅実"って呼んでい?」 ノートを見たまま、思わず言ってしまった。

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