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第62話

彼は、今、和歌にハマっている。 クラスメイトと仲良くなる前は、よく本を読んでいた彼。 そんな彼が手にしていたのが、『土佐日記』や『方丈記』、『平家物語』といった、所謂古典文学作品だった。 最近、和歌集も読むようのになって、今現在は『万葉集』を読んでいるといったところか。 "理系クラスなのに何故日本の古典文学?"と思いながらも、嬉しそうに作品解説する彼を見ていると、まぁいいかと思ってしまう。 自分の好きなモノについて話してくれている彼。 そんな彼を見れるようになった俺。 彼の中での俺のポジションは、なかなかいい位置まできているのではないだろうか。

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