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第1話

「オラァ!」 「ぐッふ!!」 相手の顔に右ストレートがモロに入った瞬間。 「キャァァァアアア!!大河先輩ィィ!!カッコいい~!!」 拍手と共に黄色い声が鳴り響く。 「今日も圧勝ですね!素敵です!!」 もちろん、その声は女子ではなく、俺だ。(どや) 見ての通り俺、浅見純は何を隠そう… 「…うっせぇぞ、てめぇ…消えろ。」 この、俺に暴言を吐いてガンを飛ばす大河清春先輩に惚れてる。 「先輩!こらからどこに行くんですか?俺も一緒に行きたい! ね、先輩!好きです!!」 「…人の話聞けや。つか、俺はホモじゃねぇって言ってんだろーが。早く消えろ。」 「はぁん!!今日もイケメン!」 「…てめぇとは一生分かり合えねぇわ。」 そう言うと、呆れた顔して歩いていってしまった。 初めに言っておこう。俺はマゾではない。

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