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プロローグ
水に恵まれた大地に、二種族の知的生命体が存在していた。
人間族と獣人族。
風貌から生き様まで全てが異なる異種族のため、過去には多くの戦が起こり、お互いを傷つけあっていた。
しかし、戦乱が激化し、獣人族が優位となった時、人間族は獣を凶暴化する薬を獣人族が住む森一帯にばら撒いてしまう。
薬は森を侵食し、死の森と化した。
影響を受けた獣人や森に住む動物たちが理性を失い凶暴化し殺し合いを始め、同士討ちにより獣人はその数を減らし、生き残れた者だけが森の奥へと住処を移した。
人間の行いを酷く非難した獣人族は、それ以降、人間の住む世界には近づくことはなくなった。
それから100年以上の時が流れ…
死の森を境に…
人間族と獣人族は、お互い干渉しあうことなく、別々の進化を遂げ、生き続けていた。
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