1 / 16

登場人物

主人公:霧谷 圭一(きりや・けいいち) 書生。実家は紀州の山奥にある九魔狩り村(なんつー名前だ・・)出身。 飛び級で大学に合格してしまった青年。21歳。 実家は農家。雑穀や米、野菜を作っている。海はないが川があり、魚は川で釣って食べる。 森の奥にあり、5村が付かず離れずの距離に位置する集落のようになっている。 村に学校が無いため、馬が引く荷車に乗って学校に通っていた。(診療所も同じ) 線路があるにはあるけれど、2日~3日に一度三等客車両の汽車が来る以外は使われないことが多い。 その為、緊急連絡は電報を使用する。 本人曰く「特にこれという物が何もない、田んぼと畑が永遠に続いてるすげー田舎」 余所者が来ない為、家にカギをかけなくても問題ないくらい治安は緩い。 主に麦飯に白米を混ぜたものを食べている。 コスを使用した蒸気ランタンよりは、ロウソクや行灯派。 やや童顔なのを気にしている。猫を二匹飼っている。 兄同様小さな頃から、やたら幽霊が見えたりする霊媒体質。しかし本人は気にした事が無い。 ・兄が契りを結んだアヤカシ、蛇女が兄の頼みで彼の様子を見に来ている。 契りを結ぶ中なのに、他の女と婚姻を結ぶなんてと彼は思っているが、蛇女はさして気にする様子も見られない。誰も一緒になってくれる男がいなければ、自分が夫になろうと考えている。 ・好物は、下宿屋近くの真六屋の堅焼きせんべい、醤油味。バリバリと噛んだ際の感触が堪らないらしい。 5銭までの間で量が多く、安くてうまい煎餅屋を探していたら、意外と近くで見つかった。 同じ通路の中にある漬物屋、森里の壬生菜と大根の漬物がお気に入り。これも豆腐と同じく5銭という庶民価格で安くてうまい。もとは京都に店を構えていたらしく、東響に二号店を出したのだとか・・。 だから、壬生菜が食べられるのねと関心している。 塩で漬けた壬生菜の漬物を、土鍋で炊いたあつあつの麦飯と共に頂く。味噌汁なんてあったら豪勢だ。なんて贅沢な食卓なのだろうといつも彼は思っている。洋食は未だ食べた事が無い。 神経質なのかと思いきや、のんびりした所もあったりと、つかめない性格をしている。 大の女性嫌い。男色と思われているが、けしてそんなことはない。多分。 咲里が「まったく・・俺の顔をみるなり、やあバテレンだバテレンだと言う者たちが大勢いて、いい加減辟易しているのだよ。そもそもバテレンとはポルトガルだろうが。」といつも愚痴を言っているが 圭一はそもそもポルトガル人を見た事が無いので、何とも言えないと思っている。 咲里 要(さきざと・かなめ) 26歳。父親は日本人。母親は西洋人のハーフ。長崎出身。金髪碧眼の美青年。 背中まで伸びた長い髪を緩く結い上げている。 (実はショートカット。自身の毛で作ったウィッグ着用)  資産家で大きな洋館に住んでおり、常にメイドが数人滞在している。もともと長崎に住んでいた貿易商である父が某国に仕事で行った際にある女性と恋に落ち、結婚。 彼曰く、今でも夫婦はラブラブなんだとか。 艶のある長い黒髪が印象的な妹が一人いる。要はどうやら母親似らしい。 ・彼が道を歩けばうら若い女性の黄色い悲鳴が木霊する。よく遊郭に出入りしているとの噂がある。 着崩した着物で煙管を吸う仕草が艶っぽく、まるで一枚の絵画のようだとも言われており、よく絵と写真のモデルを引き受けている。彼の絵や写真はよく売れるため、あちらこちらとひっきりなしに声がかかっているらしい。でも、一番似合う服は軍服なんだとか。 ・好物はウェイトレスのお姉さんがいる洋食屋。【葡萄亭】のエビフライとオムレツライス。ポークカツレツ。着物姿に洋風エプロンのお姉さんだけでも美味しいのに、そこの洋食はまた絶品で。コロッケ・ライスカレー・ローストチキン・ビフテキも美味しいらしい。 80~90銭と、ややお値段が張るけれど、その味を求めて月に二回以上は食べに行っているらしい。洋食は屋敷で母が良く作っていたこともあり、なじみ深い。逆に日本料理にはなじみが薄い。 ・なんとも奇妙な縁で圭一と知り合い、仲良くなった。 最初、圭一は彼の事をきんいろと呼んでいた。 その度に「君ね。せめて碧眼と言ってくれやしないかね」と話している。 初めて行った圭一の住む下宿屋の狭さに驚き、煎餅に感心し、圭一が食べていけと作った料理。 干物。白米。大根の味噌汁。漬物。芋の煮つけに惚れ込んだ。 漬物も好きなら、煎餅も好きになったらしい。ちなみに豆腐も好きなんだとか。 遊郭でも食事やお酒は出るけれど、圭一の作る飯には敵わないなと密かに想っている。 これから少しずつ増える予定です。

ともだちにシェアしよう!