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第2話

「ねぇ、梁瀬くん」 「えっ、わっ、あ、あ…、何かな?」 突然あの子から話しかけられて、びっくりするほど動揺してしまった。 普段はじーっと見るだけなのに、どうしたんだろ… 「大丈夫?驚かせるつもりはなかったんだけど」 「いや、ごめん。普段は、あんまり喋らないから」 …、やばい。 動揺しすぎて、余計なことを言ってしまった気がする。 「そうだっけ?」 「え、あ、たぶん」 「変な柳瀬くん」 「は、ははは。ほら、もう次で6時間目だし、疲れてるのかも」 もう嫌だ。 早く席に戻ってくれないかなぁ… 「そっか。今日、一緒に遊びに行かない?って誘うつもりだったんだけど…、疲れてるの?」 「あ、遊びって…、どこに?」 「俺の家」 「えっ…」 「前に、バイ◯の新作したいって言ってたじゃん?俺、ダウンロードしたんだよ。だから、一緒にどうかと思って」 「バイ◯!?」 どうしよう。 とってもやりたい。 ゲーム機本体買うだけで小遣いが飛んじゃって、正直、いつプレイ出来るんだろうと途方にくれていた。

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