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第293話※微

「はっ、はっ、んぐ…っあぁ~…もうだめだ…く、くすぐりは勘弁…」 「フフン、これにこりたら無駄な心配も俺で遊ぶのも諦めて、お前は俺に抱かれていればいいんだよ。後もうクリップは禁止だぜ…!」 「まだやってな、っふ、ん…っ」 しばらく擽られてあえなくダウンした俺に、満足げなアゼルは打って変わっていたわるようにキスをしてきた。 乱れた呼吸を整えるために薄く開いていた唇を割り入ってくる舌に口内を翻弄され、返事の代わりに舌を絡め返す。 それこそお遊びのような擽りだったが、本人は至って真剣にお仕置きしているつもりだからな。 鞭のあとの飴なんだろう。 アゼルの首に腕を回して自分から吸い付いてせっかくの飴を悦んで味わう。 何度も角度を変えて深く口付け合いながら、鼻から抜ける甘い声を漏らす。お互いの熱い吐息が頬を掠めるとゾクゾクしてきた。 「、ふっ…ん、ンぅ…」 そうして夢中で貪っているように見えて、抜け目のないアゼルは嬉々として身体を弄り始めた。 器用な熱い手が剥き出しになった俺の胸元を指先で弄び始め、もう片方は薄い布一枚になった下半身へ伸ばされ、布越しに陰茎を掴まれやわやわと揉まれる。 二つを責められだせば、ビクッと身体が震えて身のうちに熱を沸き立たせざるを得ない。 くそう、俺の真似事じゃここまでうまく手を出せないな。 負けじと首にしがみついていた腕を一つ解いてそっとアゼルの肌をなぞりながら下に伸ばしてみるが、すぐに咎めるようにぐりッと突起を指先で捻られ舌を甘噛みされ、俺はくぐもった悲鳴を上げて降参した。強い。 「ぁ…っは、ぅ、んっ、ん…っ」 息苦しそうにすれば合間に呼吸をさせてくれつつも、ひたすらしつこくキスをしながら胸と布越しの陰茎を愛撫される。 時折尿道口や会陰を親指で強く刺激され、腰が跳ね上がるがそれも簡単に押さえつけられる。 薄目でもう勘弁してくれ、と訴えてみても、目が合うとアゼルのオニキスのような黒い瞳は、それは愉快そうに輝くのだ。 「ふぁ、っ…あっ、」 「ん、クク。お前だって耐性ねぇぞ、これ。」 「く…ッ、う、お前な、それは暴論…、」 「純然たる正論だろうが。」 漸く唇が離れたと思うと、脱がされないで散々弄ばれて下着にできてしまったシミを爪でカリ、と浅く引っかかれて、俺は複雑な表情になってしまう。 そんなところ触られて勃たないわけがないじゃないか。それをからかわれると困る。 俺ばかり感じさせられて、ネコというのは難儀だな。それでもいつも自分で足を開いて鳴かされるのだ。 アゼルは体を離すと俺の足を持ち上げ肩に乗せると、体を折りたたませて濡れた下着ごとカプ、と芯を持ち出している勃起を甘噛みする。 「っ、あっ、…っ」 びっくりする俺に扇情的に目を細めてどうだ?と言わんばかりの、わざと煽るようなやり方をしてきた。 布の上から尻をやんわりと揉まれ、割れ目をなぞってヒクつくすぼまりをつつかれる。 そうされると当然、布越しの愛撫じゃ足りなくなってきて、俺は甘えるようにアゼルの名前を呼んでちゃんと触ってと強請るしかない。
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