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男の子
先程からずっと揉めている悪魔さん達に、私はおろおろするばかりだった。
「第一、俺の父上がこの界隈では一番の権力者だぞ!俺が娶ると言ったら娶るんだ!!」
「お前、それって横暴だぞ!」
「大体、父親の名を出さなければ、優位に立てない奴に、この麗しい少女が嫁ぎたい等と思う筈がないだろう」
「何だとっ!?」
あ、あれ…?
今、少女って言われた気がする…。
そういえば、そもそも妃というのは女性がなるものではなかっただろうかと思い至る。
もしかすると、勘違いされてるかもしれないと思い、おずおずと3人に話しかけた。
「あ、あの…妃って、女性がなるものですよね?」
「当たり前だろう」
不思議そうに3人に見つめられ、やっぱり誤解されていると確信する。
「わ、私は男なので、その、お妃にはなれないと思うんです。ごめんなさい…」
シンーとその場が静まり返る。
そして、暫く静寂が続く。
「「「お、男ぉぉ!?」」」
長い静寂の後、悪魔さん達の声が響き渡った。
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