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拒絶
「だ、だめです…、い、嫌っ…」
「何故だ!?俺だったら、絶対にルノアを捨てたりしないし、大事にする!」
「わ、私は、捨てられても、あの方のものでありたいんです…!」
「お前をペットにしたり、物の様に捨てるろくでもないやつだろ!?」
「っ…」
あまりのバルトさんの剣幕に、他の悪魔さん達が止めに入る。
「お、おい、バルト…、何ムキになってんだよ…」
「嫌がっているだろう…」
「此処に残しても、いずれ魔物や他の悪魔に殺されるだけだ!俺の城に連れて行くから、お前らも手を貸せ!!」
「う…、わ、分かったよ…」
結局、バルトさんの迫力に負けて、悪魔さん達が私を連れて行こうと取り囲む。
「ひっ、やっ…」
力では逆らえなくて、ぎゅっと目を閉じた。
そして、
「た…………、助けてっ!!ベリアル様っっ!!!!」
無意識に、ベリアル様の名前を叫んでいた。
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