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貴方の鳥

「ベリ…アル…様…?」 風が、金糸の様な髪を揺らめかせる。 月明かりがその姿を照らしだす。 ベリアル様は、初めて出会った時と同じ様に、とても綺麗だった。 「ベリアル!?」 「げっ、何でこんな所に!?」 「それは私のものだ」 慌てふためく悪魔さん達に、淡々とベリアル様が言い放つ。 私は、ベリアル様の言葉に目を見開いた。 まだ、 私はベリアル様のものなのだろうか? 捨てられてしまったと思っていたのに、 助けに来てくれた。 「ベリアル様っ!」 固まっている悪魔さん達をすり抜けて、ベリアル様の傍に駆け寄る。 「ルノア…」 私を見下ろして、ベリアル様が目を細めた。 その瞳が優しくて、とても綺麗で。 私の心は、やはりベリアル様に捕らわれているのだと思った。

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