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おまけ・結ばれる《1》

私は緊張して、立ち尽くしていた。 「べ、ベリアル様…」 「おいで、ルノア…」 恥ずかしさに身動き出来ずにいると、ベットへと抱え上げられる ゆっくりと降ろされれば、これから起こるだろう事を想像して、恥ずかしさに涙が滲む。 だけど、ベリアル様にこれから抱かれるのだと思えば、嬉しさも同時に込みあげてくる。 「何故、泣くのです…?」 「ベリアル様の元に帰ってこれたのが、嬉しくて…」 素直に言えば、ベリアル様が困った様な笑顔を浮かべる。 この、ベリアル様の笑顔が大好きだと思う。 ベリアル様に会えなかったのは、たった2日間だというのに、もう随分と長い時間離れていた様な気さえする。 「ルノア…」 ベリアル様の声が耳元で名前を呼ぶ。 「私の可愛い天使…」 囁かれれば、夢の様でまた涙が溢れた。

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