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第18話 -17
ぐ、と熱棒を押し込みながら悟志の身体を壁へと押し付ける。腰をしっかりと掴みながら行ったせいか、身長差からか少しばかり宙に浮き爪先立ちのような形になっているのが見えた。
「もうちょっと離しましょうか、ちゃんと立ててないので」
「やだ、や、このまま……ぎゅぅって」
壁に押し当てた自らの腕と市倉の支えによってバランスを保っている悟志は、押し潰されることを望んでいた。可愛い申し出ではあるものの、駄目だと壁との距離を開け腰を曲げてきちんと足裏を床につけさせる。
無理やり抱かれた恐怖から足が動かなくなっているのなら、本人が快感で何も考えられなくなっている中で立ち方をまた教えた方が早いだろう。
それに、今行為をしていても立てるようになれば最中に身体を動かせなくなり強姦すら許してしまうのもやめさせられるようになるまで一歩近付く。
そう考え、その体勢から市倉は前立腺をゴリゴリと刺激させ最奥を何度も激しく突いた。
「っ、ぁ、あ」
「ちゃんと立って。ほら、腰が落ちてますよ」
「ん、っぁ、ア」
語尾にハートでもついていそうな、快感に呑まれた甘い声。膝から崩れ落ちてしまいそうな身体を下腹部を持ち上げ支えてやりながら突き上げるようにしてピストンを繰り返した。
「坊ちゃん、もっと気持ちよくなりたいでしょ。これからもしたいなら、自分で立ってくれないとできませんよ」
「も、むり、きもちぃ、の、むり……っ」
「立ってくれないと、中ではイってやれません」
「や、ら、やら、いちくら、やら……」
「じゃあ立って。大丈夫、元からちゃんと一人で立てるえらい子でしたもんね。いい子になりたいでしょ? いい子になったらこれからも毎日ずっと気持ちいいことしてあげます」
「……な、ぅ」
ずっと愛されていたいから、偉くていい子にはなりたい。わかりやすいほど単純だ。
明らかに足に力が入っている。そっと下腹部を支える手を退ければ、少しは無理があるものの自分で立てるようにはなっていた。
腰を揺らすのをやめ、そのままぎゅうと抱き締める。
「えらいですね、いい子。ちゃんと立てたので今日はもうご褒美です」
「もっと、ぎゅう」
「しますよ。こっちまで歩けますか?」
熱を引き抜き、自分はベッドに腰掛ける。壁に寄りかかっていた悟志は、早く欲しいと愚図りながらよろよろと歩き近付いた。
手が届く距離までたったの数歩。それだけでも十分だと市倉は抱き寄せベッドに押し倒す。正面から向かい合うような体勢でまた挿入をすれば、悟志は腕を伸ばして抱きついてきた。
きちんと身体も動かせている。幼い子供のようにしがみついてくるそれに、本人には気付かれないよう軽く頬擦りをした。
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