12 / 12

第12話

 その夜。ハワードはシボレーを走らせ、ジェニファーとジャックが眠る墓地へ向かった。J・ミラーのものと思われる死体が発見されてから一度もこの場所を訪れたことがなかった。  あれから日が経ち、事件はずいぶんと風化された。時間帯もあるだろうが、ハワード以外にこの場所には誰もいなかった。  空気が澄んでいることをハワードは肌で感じ取った。じめじめとした雨期は過ぎ去っていたのだろう。思えばふたりの命日からしばらく経っていた。ミラーと対峙したあの日は雨が降っていた。  ハワードはジェニファーとジャックを、この場所で殺した名も知らぬ男を、そしてハワードの人生を狂わせた殺人鬼の姿を思い、彼らを弔った。  ニューヨークを震え上がらせた連続殺人鬼J・ミラーは、もうこの世のどこにもいない。こうなるくらいなら、憎しみの雨がやんで墓石が乾く前に彼を殺しておけばよかったと、ハワードは後悔した。 了
スキ!
スキ!
スキ!
スキ!
いいね
笑った
萌えた
切ない
エロい
尊い

ともだちとシェアしよう!

この小説を読んだ人におすすめの作品

嘘つきが恋したのは義理の兄だった、素直になれない二人のぎこちない恋
17
16
14
3
2
8話 / 16,316文字 / 120
2018/3/31 更新
【R18】α含有型β×Ω
155
2
123
73
77
62
60話 / 67,566文字 / 353
8/30 更新
中性的で可愛い男子高校生が体育教師にひたすらエッチなことされる話
86
19
34
58
7
19話 / 9,737文字 / 217
7/29 更新
便利屋さんシリーズ完結編
95
11
3
24
2
5
34話 / 69,727文字 / 106
4/21 更新
幼なじみへの「好き」がとまらない。
856
272
453
196
110
184
35話 / 31,948文字 / 867
7時間前 更新
記憶をなくした恋人の将来を思い、身を引こうとする主人公の物語です。
12
7
9
15
4
11
11話 / 68,170文字 / 59
7/1 更新