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第51話 ※

「澤川くんのほうが力強いから、ハンデちょうだい」 「ハンデ?いいですよ」 「じゃあ、腕、縛らせて」 「…、分かりました」 澤川くんが腕を前に出す。 「前で縛っても大したハンデにならないでしょ?後ろで組んで」 「…、いいですけど」 しぶしぶと後ろに差し出された腕を組んで、僕は自分の帯で縛った。 「関節は痛めないようにするから、安心して」 「…、なんか縛るの。手馴れてません?」 「え、そう?縛られる側だったから、まあ、多少は…」 「…、今度、俺にもさせてください」 「はいはい、すぐに妬かないの」 「…」 膨れた顔の澤川くんが可愛くて、つい優しくしたくなる。 でも、今日は、僕が年上ってこと、分からせてやるんだから。 帯を失ってヒラヒラしている浴衣がちょっと邪魔だったから、皺にならないようにそっと床に脱ぎ捨てる。 後ろ腕を縛られている澤川くんの足の間に座ると、既に反応していた。 「澤川くん、勃つの、早すぎじゃない?」 「っ…、だって、雪さんの裸見たら反応しますって。しかも積極的だし…」 「ふふ、嬉しいな~」 澤川くんの帯を解き、浴衣を開くと、屹立が顕になった。 手を使わずに、それを口に含む。 口で刺激しながら、僕は後孔を手でほぐす。 「あっ、雪さんっ、それヤバイっ」 「ふっ、うぅ!?」 また大きくなった。 しかも、先走りがトプトプと溢れ、僕の唾液と交じり合ってこぼれる。 口の中のキャパを超えていて、苦しさのあまり、口を離した。 「はぁっ…、久々だと苦しっ…」 肩で息をしながら、呼吸を整える。 「くっ、雪さん、わざとですか?」 「へ?」 「寸止めとか、鬼の所業です」 「あ、ごめ…、僕も限界だったから」 「う…、雪さん…、イきたいです」 まさか澤川君から、真っ赤な顔で目を潤ませて懇願されるなんて思わなかった。 でも、理性がぐずぐずになっているのもなかなか良いかも。 「しょうがないなぁ。澤川くんは、絶対動いちゃだめだよ?イかせてあげないからね」 「はい。も、分かったから、お願いします」 澤川くんの屹立を入り口に当てると、その刺激だけで澤川くんの体が跳ねた。 ゆるゆると腰を落とすと、お風呂のときに散々ヤったからか、すんなりと挿いる。 「あっ…、あぁ、中、熱いです」 「ふふ、澤川くんのも熱いよ?」 「あう、ど…しよ、気持ちくて、イきそう…」 「だめっ!僕と一緒にイくの」 「っ…、がんばります」 目を瞑って必死に耐えている澤川くん…、新鮮だし、健気で可愛い。 かくいう僕も、結構キてるんだけど…

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