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第23話

「はっ、ぅ」  甘ったるく響く自分の声が恥ずかしくて口を押さえれば、彼はそこをぢゅうっと吸い上げて、咎めるように乳首を抓った。 「あぁっ……それ、やだぁ」 「動いちゃダメって言ったでしょ」  そう言った正和に手首を掴まれ、服の裾に誘導される。 「手はここ。服捲ってて」 「うぅ、……いじわる」 「ふーん。じゃあ、やめとく?」  なんて、さらに意地悪げに目を細める彼の言葉に、首を緩く振って唇を噛む。  今こんな状態でやめられるわけないのに。それを分かっていて、聞いてくる彼は相変わらずいじわるだ。 「まあ、でも、純はいじわるされるの好きだもんね」 「~~っ、すきじゃ、ない」 「そうかなあ」  彼はくすっと笑うと再び顔を沈めた。それと同時に蕩けるような愉悦に包まれる。  服を持った手を思わずきゅっと握りしめれば、彼は顔を上下しながら弱いところを舌で器用に刺激し、情欲を煽る。 「ぁ、も…だめ、でる……っ」  極めそうになって脚がピンッと強張り、服をぎゅっときつく握りしめる。だが、彼がそう簡単にイかせてくれるはずがない。  ──そう思ったけれど。 「あっ、ぇ、なん、で…? あっ、あぁっう……っ」  手まで使って追い上げるように攻め立てられて、あっけなく絶頂を迎えた。  余韻に体を震わせて熱い吐息を零せば、口腔で飛沫を受け止めた彼はゆっくり顔を上げて、寝転がっていた体を起こす。 「純がいじわる好きじゃないって言うから。足りなかった?」  図星を突かれてかあっと頬が上気する。  これだけじゃ全然満たされない。けれど、それもこれも全部正和のせいだ、と口を尖らせれば彼は何故か苦笑する。 「それに、俺もお兄さんが来てからずっと我慢してたから……そろそろ限界」  そう言うなり、膝を掴んで引っ張ってくる。ソファの上に脚を乗せられ、今まで彼が寝転がっていたところに今度は純が転がされた。  中途半端に身につけていたズボンと下着は剥ぎ取られ、蕾に濡れた指がふにふにと押し付けられる。  何度かくるくるとなぞり、マッサージするように揉んだ後、中にゆっくり入ってくる。 「今度余裕があったらここも可愛がってあげるね」 「は、ぁ、なに…?」 「口でするの気に入ったみたいだから」  そう言って、解すように優しく媚肉を押し広げる。  まさかそんな所を口で……と思ったら、次はちゃんとシャワー浴びないと、などと考えて首を左右に振る。そもそもそんな所を口でするなんて、そんなのだめだ、と。 「──じゅーん。今はこっちに集中」 「は、ああ……っ」  仕置きと言わんばかりにイイトコロをグリグリ擦られて、リビングに甲高い嬌声が響く。

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