41 / 64
第41話
夜人side
乱くんと、番になって浮かれていたせいだろうか……。発情期が終わり学校に行くと、面倒な奴らに絡まれた……。
しばらくそんなこともなく鈍ってしまっている上に、昨日まで繋がっていたせいで今だに腰に鈍痛が残っていた……。
「……はぁ…はぁ………、ゲホッ……ガハッ……。はぁ…はぁ……ゲホッ、ゲホッ…」
「ふっ、弱っ。そんなでよくトップやってんな?今の一年雑魚ばっかか?」
「ぎゃははっ!そんなこと言ってやんなよ、こいつオメガだぜ?」
「オメガが調子乗ってんなよ!雑魚がっ!」
「ガハッ……はぁ…はぁ……」
まぁ、それを言い訳にするわけではないが……。ボコボコにやられた…。
第一、俺は不良でないし、相手は十数人のだし、素手じゃないし……。マタタビ使ってくるし……。勝てるわけがない…。
人間に対して本気で手を出しては、下手したら殺してしまう。そう思って少しだけで手を抜いたのが間違いだった……
薄れゆく意識の中、相手の顔は完璧に記憶したのだった……
ともだちにシェアしよう!