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第4話 色々あったので割愛するが、僕の上司が媚薬を盛られて帰ってきた

突然のエロですみません……。 #色々あったので割愛するがうちの攻めが媚薬を盛られて帰ってきた というTwitterのタグが気になって、思わず書いてしまいました。 ↓ 金曜、午後11時頃――。 歯磨きして自分の部屋へ向かっていたところで、玄関のドアの開く音が聞こえた。 「相楽さん? お帰りなさい」 僕はワケあって上司のマンションに居候していて。 今帰ってきたのはその上司だ。 「ミズキ……」 ふらつきながら靴を脱ぐ相楽さんは、やけに汗ばんでいて顔が赤い。 この人がお酒を飲んで帰ってくるのは毎度のことなんだが、それにしてもいつもと様子が違う気がした。 「……大丈夫ですか?」 近づこうとすると、こちらへ突きだした手のひらに止められる。 「来んな!」 「えっ?」 「お前は自分の部屋で寝てろ!」 鬼気迫った口調で言われて、いつもと状況が違うことに気づかされた。 「本当に大丈夫ですか!? 何があったんです?」 肩に触れようとしたその手をつかまれる。 「バカ、来んなって言ってんのに……」 相楽さんの精悍な顎を、ひと筋の汗が伝い落ちた。 落下する汗の雫を追いかけた目が、彼の腰の辺りで別の異変を捉える。 ジーンズの硬い生地の中に押し込められている、彼の雄の部分が明らかに存在を主張していた。 ちょっとそれは、早く脱がなきゃ痛いんじゃないかと想像する。 「相楽さん……」 「事情があってな」 「事情?」 「細かいことは割愛するが、媚薬を盛られたらしい」 割愛されすぎていて何がなんだか分からない。 「病院? 救急車!?」 「いいから落ち着け! 大丈夫だから、お前は部屋で寝てろ」 「そういうわけにはいかないです!」 僕はこの、何かと問題のある上司に思いを寄せていた。 そうでなくてもお世話になっている人を、こんな状態で放っておけるわけがない。 それなのに相楽さんは俺を振り切るようにして、玄関からすぐのところにある自室に入っていってしまう。 「とりあえずお水!」 キッチンの冷蔵庫からペットボトルの水を取ってくると、相楽さんはすでにベッドで仰向けになり、ジーンズの前をくつろがせていた。 (あ……) 見てはいけないものが目に入る。 心臓が変な速さで鳴っていた。 「相楽さん、あの……」 水を差し出そうとしたその手が滑る。 ベッドの上をバウンドしたペットボトルを捕まえようとして、気づいた時には僕もベッドに上がっていた。 「なんで来るんだバカ……」 涙目の相楽さんに腰を抱き寄せられる。 「1人でなんとかしようと思ったのに。今、お前の声聞くだけでヤバいんだよ」 苦しげな声でささやかれるのと同時に、右手をつかまれ、怒張した彼自身の上に持っていかれた。 「あっ」 「ふっ、く!」 先に軽く手のひらがぶつかっただけなのに、相楽さんは押し殺した悲鳴を上げた。 「これ……」 僕の右手首をつかんでいる、彼の手は離れない。 「してほしいんですよね?」 僕は覚悟を決め、大きく膨れあがったそれを両手で包み込んだ。 「は……」 ほとんど息だけの声が返ってきた。 (どうしよう?) どれくらいの強さなら痛くないのか。 どうやって触るべきなのか分からない。 興奮と混乱で泣きたい気持ちになりながら、僕は彼の先端を口に含んだ。 たぶんこれが一番痛くないはずだ。 粘膜で慎重に彼に触れる。 けど僕は、きっとやらしい気持ちでこの人に触れている。 こんなの全部、僕のしたいことで下心だ。 困っているこの人を前に、己の欲望を満たしている自分が恥ずかしい。 苦みと塩味が口の中に広がった。 口に含んだものは大きくて硬くてびくびくと震えている。 (すごい! 相楽さんの……) 羞恥心が興奮に塗り替えられていった。 「……ああミズキ……」 相楽さんが僕の髪に触れる。 髪に絡む指が、刺激を催促するように動いた。 僕はその動きに励まされ、舌と顎を使い始める。 まずはのどの奥まで咥え込み、口でどこまで包めるか確かめた。 全然足りない。 根元の辺りは、手のひらで優しく包み込む。 それから根元を押さえ込むようにして、ゆっくりと先端に向けて唇をずらしていく。 刺激をねだるように相楽さんが腰を揺すった。 気持ちいいのか? 聞きたいけどこれじゃしゃべれない。 彼の反応だけを頼りに作業を進めていく。 そのうちにだんだんとコツが分かってきた。 のどの奥にこすれる瞬間が気持ちいいらしい。 なるべく深く呑み込んで、奥に彼の先端を迎え入れる。 それから尿道のくぼみに舌先を差し入れると、粘液がどんどんあふれ出てきた。 「はあっ、ミズキ……!」 僕の髪をかき混ぜる彼の手の動きが速くなる。 興奮がゾクゾクと背筋を駆け抜けた。 このままのどの奥に彼の精を受け止めたい。 そんな欲望が胸の中に生まれた。 あとは願いに向かって一直線で。 夢中になって吸ったり舐めたりしているうちに、それは突然口の中で爆発した。 自分で望んでいた結末なのにびっくりする。 相楽さんが切れ切れに、うなるような声を上げた。 のどに絡みつく粘液を、僕は慎重に飲み下す。 まだ出てくる。 全部を舐め取り飲み下した時には、相楽さんは両手で顔を覆いフーフーと息をしていた。 その姿を見下ろし、僕は震えるような満足感に満たされる。 「媚薬なんて、誰に飲まされたんですか」 この人は僕のものだ。頭の中で、もう1人の自分がささやいた。 「その相手とはしたんですか?」 「してないから……こういうことになってる……」 拗ねたような声で返される。 「どうせよく知りもしない人と飲んでたんでしょう」 呆れたフリをして返しながら、安堵の気持ちと独占欲で彼を見つめた。 「ミズキ」 上目遣いに睨まれた。 「なんですか」 「お前なあ」 いきなり首に抱きつかれ、キスをされる。 口の中に舌が入ってきて、舌先が絡み合った。 「……まずい」 「あなたの味です」 「だろうな」 嫌そうな顔をするくせに、相楽さんは何度も僕の唇を求めてくる。 「んっ、なんなんですか」 「そのままエロい顔になってろ」 (エロいって僕が?) そんな自覚はなかった。 驚いているうちに体勢を入れ替えられ、僕が下になっていた。 「何するんです?」 「何って……お仕置き? 近づくなっつったのに近づいて、その上あんなエロいフェラまでしてくれたんだから覚悟はできてるよな?」 よかれと思ってしたことで、なんでお仕置きされるのか分からない。 それは正直、下心もあったけど……。 覆い被さってきた相楽さんにキスをされ、着ていた部屋着を脱がされる。 一度吐き出しスッキリしたかに見えた彼の体が、また熱くなっているのが分かった。 「今度はここ使わせろ」 両膝を持ち上げられ、下着越しに硬くなったものを擦りつけられる。 「やっ、なんで……」 「口でイかされたままじゃ嫌だ」 「口は嫌だったんですか?」 「出せばいいってもんじゃねえんだよ、男は!」 どうも僕の行為は、相楽さんの男のプライドに抵触してしまったらしい。 「可愛いやつを泣かせて喘がせて、イかせてようやく満たされんの」 そんなことを言いながら額を合わせてくる相楽さんは、悪魔みたいな目をしていた。 可愛いやつっていうのが僕のことなら、まず僕は泣かされることになるらしい。 心臓がまた変なリズムで騒ぎだす。 「相楽さ……――ああっ!」 下着をずらされ、露わになった後孔に猛りを突き立てられた。 僕が散々唾液で濡らしたせいで、それは恐ろしいほどの質量を持ちながらも、たいした抵抗もなく中へと分け入ってくる。 「は――!」 背筋が痙攣する。 痛くはない、ただ押し広げられる感覚がすごかった。 「こんなのっ、入んないって」 「実際入ってる。このまま奥まで行けそうだ」 「そん、な……」 僕は泣きながら無慈悲な悪魔を見上げた。 「ヤバいな、気持ちいい。まだ薬が効いてるせいなのか」 無慈悲な悪魔が腰を揺する。 「やだ、やだ、やだ、ぁああっ!!」 身構えることすらできないうちに、奥を突き上げられた。 「こんなのっ、はあ……死んじゃいます」 「死なない程度に泣かせるから安心しろ」 「ああっ!」 小刻みに突いてねちねちと中を弄ばれる。 「こんなのダメですっ」 「自業自得だろ。ヤバそうなやつには近づくなって、教訓にしろ」 「くっ、ふうん」 諦め半分で顔を覆う。 そのうちこすれ合う感覚と腰骨に響く振動が快感になってきた。 (なんで? おかしい) そんなことはあり得ないのに、媚薬の効果がこっちにまで回ってきたみたいに体が刺激を追いかける。 (ああいい、そこいい、我慢できないっ) 気づいたら僕は自分から、相楽さんの体に抱きついていた。 彼の腰に両脚を絡め、自ら接合を深くする。 「ミズキ?」 「相楽さんっ、気持ちいい」 ふっと笑う振動が、合わせた胸から伝わってきた。 下半身は何度もぶつかり合い、どちらのものだか分からない体液がしたたっている。 何も考えられない。 好きな人に抱かれる喜びが、体の隅々にまで満ちていた。 涙が出る。 「ミズキ、好きだ」 奥に楔を打ち込んで、相楽さんがため息交じりに言った。 「それ、しらふの時に言ってください」 「明日の朝も言う」 「きっと朝には忘れてるでしょう」 この人はそういう人だ。 けど今夜抱き合ったって事実は、僕の体の中に残る。 そう考えたら思わず果てそうになってしまい、僕は好きな人の背中に爪を立てた――。

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