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執事

「お風呂入る…」 「はい。では行きましょうか。」 佐伯にひかれるままにお風呂場に向かっている時、千晶さんが自室からちょうど出てきたところだった。 「愛斗…」 なんでいるの… そう思うと反射的に自分の部屋に走り出していた。 しかしご飯をちゃんと食べていないからか… もしくは泣きすぎたのか、ふらついて倒れてしまった。 「愛斗様!大丈夫ですか!」 「だい…じょうぶ…」 「無理しないでください。自室にお戻りになりましょう。」 そう言われると、ふわりと体が浮いた。 その感覚を感じた途端、突如として意識が朦朧とし始め、それに抗うことなく目を閉じた。

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