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第6話
……ふぅ、結局見つかってしまった。一年間俺は全く何やってきたんだ?真面目ちゃん続けて2年から特別特待生枠に入った。これは成績や授業態度、生徒会に入ったりすることでなれるものだ。親の力を借りたくなくてやっと2年からこの枠を勝ち取ったんだ。
…………後で、チームのみんなに会いに行こう。
その前に、生徒会だ。この後に顔合わせだ。
あ"ー嫌だ。俺アイツ苦手なんだよなあ…。
俺が3学期の試験で順位を上回ってしまったばっかりに因縁をつけられてしまった。(ちなみに、我が校は3学期制である。)
心の中で駄々を捏ねていると、生徒会の扉が見える。見えてしまった。……くっそう。
防犯対策ばっちりの重厚な生徒会室の扉。
しょうがないので学生証をセンサーに翳し鍵を開け、扉を開ける。
***
「……失礼します」
「あ?」
最悪中の最悪が今起こってしまった。
ジーザス…
生徒会室には、二人きり。
例の、アイツだ。
「………………」
「…………………………」
気まずい。気まずすぎる。
なに、こういう時どうすればいいの。携帯か?携帯いじってればいいんか?いや、でも今ここで携帯取り出す動作ってなんか不自然じゃないか?でも、いやなにすればいいんだよ、お互い突っ立ったまんまだぞ!しかもあっちは俺の事ガン見ィ?ガン見はねえだろぉ!?
「オイ」
発せられた音に、顔を上げる。その真っ黒な瞳は、こちらを見つめていた。
「前は、悪かったな」
永束 静雅(ナガツカ シズカ)。
抱かれたいランキングNO.1。俺とは今まで一切関わりの無かった人間。
不遜で俺様。プライドの高い人間。それが俺のコイツに対する第一印象。
「……な、にに対してですか?」
コイツ、謝れるんだ。
「チッ、この前のことだよ!」
………あ、あれか。この前テストのことで俺のクラス来て、ヤンキーの如く来た時か。
「気にしていません。私こそ、すみませんでした。」
まあ、あの時はクラスメイトに迷惑かけるなあ、と思って俺は軽くスルーして教室でてっちゃったんだけど。あれはちょっと酷いことしたかな、って反省してたんだよね。
「……フン、なら良い。」
「…貴方って謝れるんですね」
「あ"ぁ?」
あ、つい余計なことを。すまん。
舌打ちが聞こえて、ちょっと申し訳なくなる。
「お前、副会長なんだからな」
……ん?
「俺様は会長だ」
………………んん?
「……… だから!俺のサポートは任せるからな!!」
…………………………あぁ、なんだそういうこと。
「あぁ、お世話しろってことですか」
「っちっげぇよ!!!!」
耳を真っ赤にして叫んだ、会長様に俺はつい笑ってしまった。さらに会長様は顔を赤くしていたけど、コイツこんな可愛い奴なんだな。
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