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第1話
大竹に「俺もお前のことが好きだ」と言われたのが、2ヶ月前。
そしてそれは「でも卒業するまではお前とそういう関係にはならない」と言われてから2ヶ月経ったということでもある。
最初はそれでも良いと思った。
イヤ、もちろん言われたときはふざけんなこの野郎とすさまじい葛藤もあったのだが、それでも今まで気持ちも打ち明けられずにずっと隣にいたことを考えれば、お互いに好きだということが分かったし、キスぐらいなら出来るし、「先生は俺のだ」と思いながら一緒にいるのはムズムズして嬉しかったから、我慢することもやぶさかではないと思ったのだ。
でも、今年29になる大竹と違って、設楽はまだ17だ。人生で最大にエッチしたい欲求で膨れあがっている年なのだ。
そんな自分が好きな男の隣にいて、2人で酒盛りもすればキャンプにも行くし温泉にも入る。会えばキスをして、それでも「そういう関係にはならない」とお預けを喰らっているのだ。
……はっきり言って、拷問だ……!
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