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番外編
「久米」
「あ!おはようございます!!チーフ。おかえりなさい」
「うん。ただいま。色々ありがとうな」
「どしたんすか?」
「ううん…言いたくなっただけ。あれから会えてなかったし」
「お付き合い始まったんですね」
「うん。」
「ふふっ。柔らかい表情になりましたもんね。良かったです。」
「ごめん」
「くすっ。いいんです。俺正直まだ貴方のこと好きです。けど剣聖さんと並んでいる方がお似合いです。だから俺のことは大丈夫です。俺には飛弦さんもいるしね。あ!じゃあ今日は飛弦さんのお店いってみません?」
「え?」
「剣聖さんもで誘ってみましょ。快気祝いですよ。剣聖さんは俺から誘っておきますね!今日外回り一緒なんで」
お店ってことは先輩が関係をもった人と出会うかも知れなくて…俺耐えられるかな…
「どんな人と関係もっていたとしても結局は貴方と思って抱いていたから心配ないです。剣聖さんの選ぶ人はさっぱりした人の方が多かったから」
俺の心を見透かしたように久米が言った
「それに飛弦さんのお酒おいしいんですよ!そんなに強いのは出さないよう伝えておくんで安心してください」
「俺は飲まないよ?」
「…じゃあノンアルコールカクテル作ってもらったらいいっすよ」
結局久米がキラキラと嬉しそうだから了承した。
そして仕事終わり待ち合わせの場所にいると
「あっれー!!久しぶりだね。朱夏」
「あ…」
前に関係をもったことのある人だった
「ねぇ。俺朱夏のが忘れらんなくてさ…またお相手してくれない?」
「…すいません。もうそういうのはやめたんです」
「あ!彼氏できたの?」
「えぇ。」
「そっかぁ!!おめでとう!俺も嬉しいよ。朱夏はどっか諦めた感じがあったから気になってたんだ。よかったね」
そう言うと俺より背の高い彼が頭を撫でて笑いかけた
「朱夏!」
「あ。先輩」
「…」
あれ?怒ってる?
「彼氏?」
「えぇ。」
「ふーん…」
そう言うと彼は上から下まで舐めるように剣聖さんを見た
「すっごく…男前だね」
「えぇ。自慢の彼氏ですから」
「でも彼…バリタチじゃない?朱夏って…え?もしかして…え?」
「人のもんに何してるんすか?」
「先輩。久しぶりに会ったからお話ししていただけですよ」
先輩は俺を抱き寄せてぎゅっと腕に閉じ込めた
「どこのだれだか存じませんが簡単に朱夏に触らないでもらえます?」
「はいはい。わかりました。朱夏、彼が嫌になったらいつでもいってね」
「はぁ!?」
「なりませんよ。この独占欲が俺は幸せなんです」
「そう。じゃあこれからもお幸せにね。」
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