「アサッ、アサッ」 　気づいたら俺はアサをベッドに押し倒し、バレッタで髪が束ねられたことによりむき出しになった首筋に唇を這わせていた。 　はぁはぁと途切れ途切れに吐息を上げるアサのキモノが乱れ、白い胸が蛍光灯に晒されている。 　まだ朝方だ。 　ショーンとの約束は夕飯前だから時間は大丈夫なはず。 　何に煽られてこんなにも我を失うように目の前の体を貪っているのか自分でも分からない。 　理解できないが俺の体は己を急かすように、今夜世界が終わってしまうとでも言うかのように、本能のままに動き続けた。 「ッア、、ンッッ！ マッテッ」 　アサの両脚の間に身体を収め下穿きに隠れていたソレに舌を這わせると薄い背中が反り返った。 　バタバタと動き出した足が時たま俺の腰を蹴り、後頭部にアサの手から与えられる小さな抵抗を感じる。 「ンッンッ、アンッ！」 　上下に頭を動かし、傷つけないように扱いていくと口の中に雄独特の味が広がっていった。 「アサ、いい子だ。大丈夫だから」 　キモノを脱がせる時間さえ惜しくて、幼さを残した体をうつぶせに寝かせて上から覆いかぶさる。 　乱れた髪に何とかくっついているバレッタを外すとサラリとアサの髪が肩に落ち、赤く染まる頬を隠した。 　今まで以上に、性急にアサの蕾を慣らしている自分に心が痛む。 　大丈夫だと先ほど言ったばかりなのに、怖がらせたくも痛がらせたくもないのに、心が急ぐばかりで、早く一つになることしか考えられなくなっていた。 「痛くないか？悪い、アサ、大丈夫か？」 「ンッ、ダイジョー、ブ、アァ、！」 　俺の指が2本、3本とすんなり収まるようになると、汗で張り付いた髪の隙間からアサの濡れた瞳がこちらを見つめていた。 　あの日、初めて出会った日、俺はこの黒い瞳に吸い込まれるように惹かれ、濡れ鳥の髪に心を奪われた。 　心を通わすには足りなすぎるほどの言葉しか知らないアサが俺を想いここに留まってくれた。早く一つになって自分自身を安心させたい。ここにアサがいるのだと感じたい。 「アサ、力を抜け」 「－－－！ァァ、ンッ！ヤッ、ニールッ」 「っ、アサ」 　いつもより性急に、それでも傷つけないようにゆっくりと自分自身を挿入すると、アサの肉壁が俺を温かく包み込む。きつすぎる締め付けにぐっと喉が鳴り眉間にしわが寄った。 　ゆるゆると優しく浅く腰を動かしていくと、シーツを握りしめるアサの手に力がこもり熱い吐息が漏れる。露になった背中、うなじに唇を這わせると、アサの中がぎゅっと戦慄いた。 「アサ、大丈夫か？」 「ンッ、アッッ、ンーーー！」 ――見つけた 　アサのいい所をちょうど俺の亀頭が触れたのだろう。わずかに開いていた唇を白い前歯が噛み、何かに耐えるような表情を浮かべたアサが声にならない叫び声をあげた。 「イッたのか、アサ？」