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序
大きな白い毛並みの人狼が、精悍な顔立ちに不釣り合いな顔をして訴える。
「瑚和 、僕と、付き合って」
瑚和は渋い顔をした。
「いや俺βだし……無理でしょ、男同士だし……」
相手はぽかんとしている。αにはピンとこない理由らしい。
それもそうか。
「あと弱虫嫌いだし……」
この言葉はかなり響いたようだ。
彼の悲しそうな眼前に桜の花びらが舞い落ちる。
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