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第163話 憂懼 Ⅱ
ああ…可愛い…
「あ!! 佑吾!!」
「…創」
受験前だからとずっと我慢していた行為を解禁すれば 溜まりに溜まっていたモノが爆発し、創を求め続けていた
「…ん…ぅ…ああ!!」
生理的な涙を流す創の頬に手を添えた
可憐さと妖艶さが入り混じったその顔に創の中にいる自分自身の質量が増したのが分かる
「…創」
自分の左手を創の右手に絡める様に重ねると、ギュッと強く握り返してくれた
「…すき…ゆうご…大好き…」
泣きながら微笑むという行為は こんなにも綺麗なのかと思う
一瞬見惚れて言葉が出なかったが、一度唇を重ねてから俺も返事をした
「俺も好きだよ」
だからこそ 早く自分だけのモノにしたくて堪らない
そんな想いに駆られて、何故か涙が出そうになった
「創…学校行っても他の奴の事見たりしないでね⁇」
俺の言葉に 創はきょとんとした顔をした後、ムッとした様に頬を膨らませ、ポカポカと俺の胸を叩いてきた
「そんな事 絶対ないよ!!
僕は佑吾だけだもん!!
佑吾の番にして欲しいから高校行くんだから!!」
ボロボロと先程とは違う涙を流す創を慌てて抱き締めた
「ゴメン!! 創 可愛いから…心配で…」
目元に溜まった涙を拭うと柔らかい髪を撫でながら何度もキスをした
唇を離すと創の青い瞳が揺れていて、後ろめたくなってしまった俺はグッと息を呑んだ
「…僕 佑吾が居てくれるなら 本当に何もいらないよ⁇」
「…ん…ありがと…俺もだよ」
もう一度唇を重ねて、今度は深く舌を絡ませた
チュッと吸えば中も締まって、ユルユルと腰の動きを再開させた
「…佑吾…佑吾…」
「…創」
今日の自分を反省して 9月15日の事を考えた
コース料理と綺麗な夜景は必須だとして、あとは何をしよう
ペアリング買うとかクルージングとか⁇
ベタな事しか思いつかない自分に苦笑いが出そうだった
「…ゆうご…僕…もう…」
「…イきそ⁇」
俺の言葉に何度も首を縦に動かす創をギュッと抱き締めた
腰の動きを速めれば、創から可愛いらしい声が上がる
「あ!! あ!! だ…め…イッちゃう!!」
「…ん…俺も… 一緒にイこ⁇」
創の身体が弓なりに仰け反るのと同時に俺も自分の欲を吐き出した
荒い呼吸を繰り返していると 創が俺の手を取り、そこに自分の頬を擦り付けていて、その愛らしさにまた下半身に熱が集まっていく
「好き…」
「俺も…めちゃくちゃ好き…」
腰を揺らせば 粘着質な音が響いて、創が俺をジッと見つめてきた
「…もう一回する⁇」
「…身体平気⁇」
「うん…」
お言葉に甘えて また自分の欲求をぶつけ始めた
自分の下にいる創の体温を感じながら、もうウダウダ悩むのは止めて 創の事を信じようってそう思った
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