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第185話 入学式 Ⅴ

「なぁ、そういえば一緒に来てたのって生徒会長だよな⁇」 入学式も無事に終わり、クラスに戻る途中で健にそう尋ねられて僕を首を縦に動かした 「うん  僕、蓮さんのお兄さんと住んでて」 「え!? それって桃坂佑吾!?」 「う、うん…」 健の大きな声にタジタジになってしまった 佑吾って、やっぱり有名な人なんだ… 「へぇ…あの人もうちで生徒会長やってたんだろ⁇  兄弟揃って超優秀なαだって噂だよな」 「…そう…なんだ」 佑吾が凄い人なのは何となく分かっていたけど、家でのちょっとドジな所や意外と甘えたりしてくれる所を思い出して、思わずクスッと笑ってしまった 「でも 何で一緒に住んでんの⁇」 「…あ…えっと……つ…番に…してもらうから」 言葉にするとすごく恥ずかしくて、顔が赤くなっていないか心配になる 「マジで!? めちゃくちゃ良い人見つけたな!!」 「…うん」 それは自分でもそう思うし、未だに朝起きると全部夢だったんじゃないかって不安になったりする その度に佑吾に抱き着き、夢じゃない事を実感して幸せを噛み締めていた 「そっかぁ  βの俺にはよく分からないけどαとΩの番関係って良いよな〜  なんかロマンチックで!!」 「そ、そうかな⁇」 前まではそんな事 微塵も思ってなかったけど、佑吾のおかげで今はそうだと思える それに… 「…健 ありがとう」 「え⁇ 何が⁇」 「僕…学校で上手くやっていけるか、すごく不安だったから…  だから健が話しかけてくれて本当に嬉しかった」 健は何度か瞬きを繰り返した後 ニッと笑い、僕の頭をぐしゃぐしゃと撫でてきた 「わっ!! な、何!?」 「なんか創見てるとこうしたくなる!!」 教室に戻って鞄を見ると携帯にメールが入っていた 差出人は佑吾 大丈夫かと言った様な内容で、無意識にクスッと笑うと直ぐに返信を打った

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