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それは違う21※
「でも、修平、俺が遊びに来ても、ちょっとバイク乗ってくるって、出掛けたりした」
「ああ……あったかな、そんなこと。でも30分ぐらいで直ぐに戻ったでしょ?」
話している間も、修平は足の指での悪戯を止めてくれない。むにむにと絶えずソコを刺激されて、身体の熱がじわじわ上がっていく。
「俺が、ここ来た途端に、…っ出掛けちゃうと、…っぁ、……迷惑なのかな?って、…っ、思っちゃうし」
「迷惑なら、来てもいいよなんて言わない」
拓斗はもぞもぞと身を捩った。
修平と話していて、言葉で勝てた試しはない。
「でも、」
「あなたは人の顔色を気にしすぎ。どうして?あなたが部屋に来たいと言った時、俺はバイクに乗りたいと思ってた。だからちょっと待っててもらって乗ってきただけだ。それが、そんなに辛いこと?」
そうじゃない。そうじゃないけど……そういうのが何度か続けば、自分が来ちゃいけなかったのかなと思ってしまうのだ。
好きだから、修平の気持ちが気になる。どう思っているのか気になってしまう。
修平は両足の指で左右からソコを揉み込むようにしながら、ワイシャツのボタンを外し始めた。
「俺はね。あなたが部屋に来たからって、やりたいことを全部我慢はしないよ。それはあなただって同じだ。一緒にいるからって、四六時中ベタベタして、お喋りしなきゃいけないってことはないよね」
それは……分かる。自分だって、そんなことを望んでいる訳じゃない。
ボタンが下まで外されて、左右に肌蹴けられた。俯く視界に入った自分の乳首は、既に少し色づいていて、乳頭がぷくんっと飛び出している。修平の指がソレに忍び寄って、摘まみ上げるのが見えて、それだけでゾクゾクっと感じてしまった。
彼の長くてちょっと節くれだった細い指が好きだ。それが何かの職人のように巧みに動いて、自分の乳首を摘み、絶妙な加減で擦りあげる。特別なことをされている気がして、感触以上にそのことに興奮してしまう。
「あ……っぁ……ん、」
「あなたは犬なんだよね。ご主人様の機嫌を気にして、いつもモノ欲しげに待てをしてる。何かしてもらうと嬉しくて尻尾を振るし、思ったことが顔に出すぎて感情がストレートだ。もっとね、猫になるといいよ。時には気まぐれにこちらを振り回せばいい」
……随分なことを言われている気がする。それは失礼過ぎないか?誰が、ご主人様に忠実でモノ欲しげな犬だ。
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