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それは違う55※

「あなたって、変わってるな」 修平はふふっと笑って、こちらを抱き込みながら湯船に腰をおろした。狭い。男2人で浸かるには、やっぱりちょっと無理がある。 「ちょっと立って。支えてるから。こっち向いて俺の上に乗って」 修平は言いながらこちらの腰を掴んで持ち上げ、自分の方に身体を向けさせる。拓斗は顔を背けながら、座る修平の脚を跨いで腰をおろした。 「これでもちょっと無理があるな」 修平が体育座りした膝の上に脚を広げて座っている状態なのだ。出したばかりでくてっとなっている自分のペニスが丸見えで、ものすごく恥ずかしい。拓斗は手でもじもじと隠した。 「まだ、照れてる?」 「や、照れてない、けど」 「顔が真っ赤だ。可愛いな、あなた。さっきはあんなにエロかったのに」 そんなこと、顔を見ながら真顔で言わないで欲しい。余計に顔が熱くなる。 「自分で掻き出せる?それ、ちゃんとしないと、お腹壊すよ」 「うん、分かってる」 前に一度、そのままにしていて酷い腹痛になってから、修平は必ずゴムを使ってくれたし、こちらの身体を気遣ってくれているのは嬉しい。 でも、えっちでソコを使うのと、後始末をされるのでは、全然意味が違うのだ。夢中になってドロドロになっている最中と違って、2人ともほぼ正気だからいたたまれない。 「意外と強情だな。そういうとこ、嫌いじゃないけど」 修平は独り言のように呟いて 「でもやっぱり俺がやる。あなた、さっき気を失いかけたでしょ。風呂場に置いていくのは心配だからね」 その言葉に反論しようとして、グイッと抱き寄せられて唇を奪われた。こういう態度をしたら、修平は自分の主張を絶対に曲げない。 拓斗は諦めて身体の力を抜き、修平の甘い口づけに応え始めた。 「いつまで拗ねてるの」 「拗ねてない」 「必要だからしただけだ。いいからおいで。こっち向いて顔、見せてよ」 肩を掴まれ、強引に修平の方を向かされた。 拓斗は視線を合わせられずに微妙に逸らす。 「自己主張、出来るようになったね。あなた、前は俺の言いなりだったけど」 そう言われて、拓斗は驚いて修平の目を見つめた。修平は首を竦めて 「あなたは素直で、何でも夢中になりすぎる。ちょっと心配だった。そういうところ」 「え……」 「猫になれって言っただろ?あなたは俺の顔色を気にし過ぎるんだ。それがいつも、気掛かりだった」 「……修平……」 「素直なのはあなたの性格の良さだ。悪いとは言ってないよ。俺にはない部分だからね。羨ましいとは思う」 拓斗は、こてんと修平の肩にもたれかかった。 「うっとおしかった?俺のこと」

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