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ウェイターに注文を言ったところで受け取り口の方にいく。ここは生徒が滞らないように壁全面に注文出来るところが並んでおり、そのおかげもあってか注文はスムーズに終わる。
「はい、どーぞ」
「ありがとうございます」
微笑みながらそう言う。もちろん自分が生徒会補佐ということを忘れずに、だ。
両手でトレーを持って二階席に行く。二階席から一階席が見えるようになっていて、白を基調にした煌びやかな雰囲気は高校だとは思えないほど綺麗だと思う。
「はあ、眠ぃ。なんでこんな時間に起きないといけねえんだよ」
「昨日何時に寝たんだ? どうせネットでえっちなやつ調べてたんだろ」
「しっ、ししし調べてねえし。清純派セクシー女優で興奮して抜いたとかしてねえし」
「したのかよ。てか朝からやめろ気分悪くなる」
「おい冗談に決まってんだろうが」
晟が苦笑して麺をすすった。こういう反応をするときは本当に冗談だからいいが、晟が本当のことを言うときは耳を触る癖があるので注意する必要がある。
最初は晟と忍が一緒にいるとよく騒がれて晟に迷惑しかかけていないと思っていた。だが晟は周りの目なんて一切気にせず忍と接してくれて感謝しかない。
常時変なことを考えているが。
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