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空虚な日々、淡々と

「じゃあ、明日から冬休みだけど夜更かしせず、宿題もしっかり計画的にやるんだぞ!」 「あっ、せんせー!冬休みの宿題の天体観察ってやっぱり星見ないといけないの?」 「そりゃあ、やっぱり実物の星を眺めてほしいけど…この辺はなかなか綺麗に星が見えないかもな」  明日から冬休みの子どもたちの瞳はキラキラしている。 「えーそれじゃあ、そんな宿題出さなくてもいいのに…」  教卓の前の席の子がぼそっと呟いた。 「綺麗には見えないかもしれないけど、夜の空を眺めてみろ。何か発見することがあるかもしれないぞ」 「先生、先生、僕毎日星を眺めるよ!お母さんにも頼んでプラネタリウムにも連れて行ってもらうんだ!」  次は一番後ろの席に座ってる子が手を挙げて、興奮気味に言った。  プラネタリウムか。  ――今度、プラネタリウムとか観に行こう  冬の海でミケと約束したんだけどな…。  もっと早くその約束を実現してれば…… 「…先生?」  何も言わない俺に不思議そうにしている子どもたち。 「あーごめんごめん。いいなプラネタリウム。星の説明もあって結構楽しいからな」 「へぇーそうなんだ。じゃあ行ってみようかな…」  先程、呟いた教卓の前の席の生徒がひとりごとのように呟く。 「おっ、もうこんな時間。先生の話は終わり。冬休み思う存分楽しむんだぞ!」  学級委員長の号令で、立ち上がりさよならと挨拶をし皆一斉に教室を出て行く。  その背中は明日からの長期休みにうきうきと輝いていた。

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