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第3話

今年の4月1日は新年号発表でニュース番組はそれ1色。 ローカルニュースを横目に、長岡の作ってくれた野菜がごろっと入ったピリ辛のカレーライスを頬張る。 「明日、雪だってよ。 寒いから電車の待ち時間此処来て良いぞ。」 「え…?」 その言葉に三条はスプーンを止めた。 「明日なら歓迎会もねぇし、飯食ったら送ってやるよ。」 「飯…」 ぶんぶんと振れる尻尾に長岡は眉を下げて笑う。 嬉しそうな顔もそうだが、本当に分かりやすい。 「ん、そう。 一緒に飯食って、デートがてら送る。」 「はいっ。」 にこにこする三条の前に肉の乗ったすスプーンを差し出すとぱくっと食い付いた。 屈託なく無垢な笑顔だが、身体はマーキングで真っ赤。 目の前の恋人以外知らない秘密。 「学校近いんだし、休講になったら寝に来ても構わねぇよ。 そんかわり、一緒に飯な。」 綺麗に微笑む恋人にきゅぅぅっと胸がトキメいてしかたがない。 この笑顔が毎日見れなくなって寂しいが、休日には会える。 それに、大学はこの部屋からそう遠くはない。 会おうと思えば会える。 「嬉しいです。」 「ははっ、俺も。」 ニュースキャスターは次の話をしはじめていた。

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