4 / 135

第4話

今年は弁当をこさえて花見に来た。 からあげにたまご焼き、ウインナーと手は込んでいないがタッパーにぎっしりと詰まった弁当。 何時もと変わらず車中だが三条はにこにこと楽しそうだ。 春も、食事も、恋人も大好きな三条にとって花見デートはたまらないのだろう。 斯く言う長岡も、愛おしくてたまらない恋人との花見デートでご機嫌だ。 「いただきます。」 「いただきます。」 沢山のおにぎりの中から各々好きな物を選ぶと早速齧り付いた。 「んまっ」 「それ、中なんだ?」 「天ぷらです。」 「大当たりな。」 「正宗さんのはなんですか?」 「からあげ。」 「それも大当たりです。」 小さな事でもしあわせを感じ子供の様に無邪気に笑う三条につられて、長岡も笑う。 贅沢で穏やかな休日だ。 「おかずも食えよ。」 長岡が持ち上げた、黄色いたまご焼きは三条が焼いた甘いもの。 「んめぇ。 葱が入ったのも美味いけど、やっぱ遥登が作った甘いの美味いな。」 「お口に合ったなら良かったです。 たまご焼き位、何時でも焼きますよ。」 そう言いながら三条が口に運ぶたこさんウインナーは長岡が焼いたもの。 よくたこの形にしたウインナーを焼いてくれる三条に触発され、長岡も足を作ってみた。 4本だが。 冷凍のからあげでも、三条は美味しい美味しいと食べる。 その笑顔が長岡には何より嬉しい。 「美味しいですね。」 「あぁ、美味いな。」
いいね
笑った
萌えた
切ない
エロい
尊い

ともだちとシェアしよう!