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第122話

抱き締めながら髪を梳く。 脚の間に閉じ込めた恋人は大人しくされるがまま。 体調が善くないと人肌が恋しくなるのはこの猛暑日続きの夏も同じらしく、暫くそうしていると三条は安心したのかスリ…と頬をくっ付けて来た。 顔色もさっきよりはずっとマシだ。 経口補水液を手渡し飲む様に促せば素直に従う。 「どんな味すんだ?」 「スポーツドリンクみたいな味です」 これが美味いと言うなら脱水だ。 気を付けていてもなるのが熱中症。 梅雨が明けてより一層気温が増したから気に掛けてはいたが、まさかだった。 溜め息を飲み込むと頬や額、首に触れて体温を確認する。 されるがままの三条はじっとしている。 冷房で冷えた身体は熱が籠ってる感じもしないが、日中の温度を考えれば身体の奥は熱をもっているだろう。 急に冷たい物を体内に入れるのは、腹を下すかもしれない。 一応アイスも買ってきたが様子をみながら半分に分けるなりした方が良さそうだ。 夕飯は冷た過ぎない、だけど重くない物にしよう。 冷蔵庫の中を思い出しながらさらさらの髪を弄んだ。

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