飲み込めない唾液が口元をベトベトにする。 それには長岡の先走りも混じっていた。 長岡のにおいが濃い。 もう少し…もっとしたい。 「ん…ん…」 「遥登、もう勃ったって。 入れんだろ」 肩を押されソコから顔を離すと雄の目がサディスティックな色を濃くしていた。 思わず生唾を飲み込む。 こんな目で見られたら捕食されたいと思ってしまう。 酷くされたい。 気持ち良くされたい。 あさましくもそう思ってしまう。 「ほら、来いよ」 ソファに腰掛けた長岡はぽん、と膝を叩いた。 今日は対面座位らしい。 長岡とキスも出来るしくっ付けるし好きだ。 「し、つれい、します」 期待して上がる息が隠せない。 「ん、…」 腹から胸を撫でる冷たくて大きな手に身体を跳ねさせると、ちゅぅっと唇を吸われた。 精液の味がするだろうに丁寧なキスをされる。 愛おしさが込み上げて溢れてしまう。 どうしよう すげぇ好き 好き過ぎてやばい… おずおずと舌を出して、形の良い唇を舐めた。