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第348話

脚に絡まる着衣が邪魔で抵抗が鈍くなる。 「ぃ…っ」 肩口に思い切り噛み付かれ全身に快感が走った。 噛まれて痛い筈なのに拡がったのは快感。 青い身体は恥ずかしい位に素直だ。 「ほら、これで俺のって分かるだろ」 「なに、やらしい事を言ってるんですか…」 「先に言ったのは遥登だろ」 首筋をねっとりと舐め上げる舌がアツい。 首から耳、耳縁から耳の裏までいやらしく舐めてくる。 それでも下半身をまさぐるのを止めない冷たくて大きな手。 どちらの愛撫も気持ち良くて腰が揺れてしまう。 「遥登、どうして欲しい?」 「……あの、」 「んー?」 「……あ、の…、触って、ください」 「触ってんだろ」 セックスの最中の長岡は意地が悪くなる。 もっとちゃんと触って欲しいのにもどかしい程ゆっくりと擦るだけ。 それも気持ち良いけど足りない。 長岡が足りない。 冷たい手をとり此処と導くと、目尻を赤くしたまま恋人を見上げた。 「此処…」 「ちんこ?」 「……触って、ください」 にぃっといやらしい笑みさえ恋人には良く似合っている。

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