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第1014話
ベッドから腰が浮いてしまうのを自分の意思でどうにか出来なかった。
「イ、…ハ…ぁ…あ……イき…、いく……」
はしたない格好で無遠慮に長岡の口を突き上げ射精した。
その気持ち良さに今度はベッドに深く沈み込み脱力する。
全身を包む長岡のにおいがとても心地良い事だけしか分からない。
「ハァ…ハァ……」
身体中が甘く痺れ、気怠い。
薄い腹を上下させ酸素を取り込むだけでも気持ちが良いと頭が麻痺している。
や、ば…い
正宗さんの口の中に……口の中に出し…あ、
そうだ。
長岡は口淫した先に口移しで精液を飲ませてくる。
ぼんやりと霞む頭の中でその事がはっきりするのとどちらが早かったか、キシ…とベッドが軋んだ。
「あ…っ」
後頭部と枕の隙間に腕を差し入れられ背中がシーツから浮く。
端正な顔が傾き、鼻と鼻とがぶつかって口を塞がれた。
「んん……ぅ、…」
口の中へと流れ込んでくる青臭いソレ。
更に舌まで入り込んできた。
上顎こそ舐めないが、精液と唾液を掻き混ぜる様に動くので水音が響く。
半分程流し込まれたところで長岡の喉が鳴った。
の、飲んだ…っ
かっと全身が熱くなり、青臭い味なんて分からなくなる。
自分の唾液も混じっている汚いソレを綺麗な人が飲むなんて恥ずかしくて耐えられない。
それなのに、キスが嬉しくて気持ち良くて溺れてしまうんだ。
理性なんて恋人の前ではなんの役にも立たない。
「濃いな。
抜いてなかったのか」
「っ!!」
日焼けしにくい白い肌を真っ赤にして目を泳がせる。
「毎回、俺が処理しても良いけど」
「そ…っ」
「たまには抜けよ」
「……はい」
ただ抜いて貰うだけだった筈がとても気持ち良い処理になってしまった。
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