21 / 32

4

「永遠の委員長ってなんだか憧れの王子様みたいな感じがするね」 「はあ?」 「なんかちょっとカッコよくない?」  僕がそう言うと、二人は顔を見合わせた。 「はあ、もう、気ぃ抜けるわー」 「どうよ、この太平楽な顔! くっそかわいいな!」  何だろう、何か間違えたんだろうか。  大阪のノリが理解できなくて、僕は会話を間違った方向へ導く時があるらしい。もしかしてここは何かボケるところだった? それとも突っ込むべきところ?   その見極めが僕にはとても難しいのに。 「そんな顔して考えんでええ」  遥清がそっと僕の眉間を撫でた。眉を寄せていたのか、頬に手を添えて、やさしく髪を撫でてくる。慰めてくれるのがうれしい。  僕がうなずいたら、そのまま囁くように言った。 「有馬はいつも笑てたらいいねんで」  おおーーと教室がざわつく中、委員長、いや智嗣はにやにや笑っている。 「うん。うまく突っこめなくてごめんね?」 「は?」 「僕、もっとうまく突っこめるように頑張るね!」  にっこり笑ってそう言うと、遥清はなんだか微妙な顔になって「お前の口から突っ込むとか……」と気が抜けたように呟いた。  完  有馬くん、大阪文化になじもうと頑張ってます!ww  目指すはクラス一の突っ込み上手ww  もう少し続きます。

ともだちにシェアしよう!