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「永遠の委員長ってなんだか憧れの王子様みたいな感じがするね」
「はあ?」
「なんかちょっとカッコよくない?」
僕がそう言うと、二人は顔を見合わせた。
「はあ、もう、気ぃ抜けるわー」
「どうよ、この太平楽な顔! くっそかわいいな!」
何だろう、何か間違えたんだろうか。
大阪のノリが理解できなくて、僕は会話を間違った方向へ導く時があるらしい。もしかしてここは何かボケるところだった? それとも突っ込むべきところ?
その見極めが僕にはとても難しいのに。
「そんな顔して考えんでええ」
遥清がそっと僕の眉間を撫でた。眉を寄せていたのか、頬に手を添えて、やさしく髪を撫でてくる。慰めてくれるのがうれしい。
僕がうなずいたら、そのまま囁くように言った。
「有馬はいつも笑てたらいいねんで」
おおーーと教室がざわつく中、委員長、いや智嗣はにやにや笑っている。
「うん。うまく突っこめなくてごめんね?」
「は?」
「僕、もっとうまく突っこめるように頑張るね!」
にっこり笑ってそう言うと、遥清はなんだか微妙な顔になって「お前の口から突っ込むとか……」と気が抜けたように呟いた。
完
有馬くん、大阪文化になじもうと頑張ってます!ww
目指すはクラス一の突っ込み上手ww
もう少し続きます。
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