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「シュン、お風呂入りなさい。」 「はーい。」 勉強していた手を止め着替えを持って風呂場へ向かうと、父さんが入った後だったようで、電気がついてた。 早速湯船に浸かり、ふぅ…と一息つく。 「さすがにEDは…、ないよなぁ…。」 自慰行為なんてただの作業。そんな感覚でしてきたから、オカズなんてなんでもよかったはずなのに。 「…一回勃たなかったくらいで、そんな考えることじゃないか。」 そういう日もあると自分に言い聞かせ、頭を洗おうとシャワーを出した時、ふと、ナオくんの声が脳内で再生された。 イヤイヤ言いながらも、最終的に快楽に負けてしまう、どんな女よりも可愛くて堪らない声を出す…。 「…っ、」 途端、カッと顔が熱くなって下半身に熱が集中した。 止める間も無くムクムクと成長を遂げ、上を向くソレに一瞬フリーズし、「マジかよ…」と眉間にシワを寄せる。 EDではないことに少し安心しながらも、座って自分のを握り込む。 「…んっ、」 まぁ、ここは風呂場だし、勃っちゃったものは仕方ない。 「ぁ…っ、は、ンぅ…ッ…、」 手を上下に動かすたび、くちゅくちゅッと卑猥な水音が風呂場内に響き渡る。 スッと目を閉じて自然に思い浮かぶのは、AVに出てくるような女じゃなくて。 「は…っ、ナ、オく…ん…、」 ダメだとわかっていながらも、やめることができない。気持ちが溢れて溢れて、とまらない。 こんなこと許されない…、けど僕はナオくんのことを…。 「ぁ、も…、イ…く…っ!」 こみ上げる射精感に扱く手を早めると、久々だったからか、すぐ限界に達した。 「すまん、シュン。髭剃り忘れ…」 「…っ!?…ぅ、ぁ…ッ、」 射精真っ只中、忘れ物をした父さんに突然風呂場の扉を開けられ、今更止めようがない僕は、あろうことか見られながら果ててしまった。 「………。」 「は…っ、はぁ…っ、………。」 ビュクビュクと精液を撒き散らし、手の中でビクビクと震え、徐々に小さくなっていく。 「…あー、本当に悪かった。ちゃんと流しておけよ。」 顔を上げれず俯いたままの僕を見た父さんは、困ったように笑いながら髭剃りを取ると、そそくさと出て行った。 「…さい、あく…。」 この瞬間が一番死にたくなったなんて、言うまでもないだろう。 …と、まぁ色んなことがあったけど。 「みなさん、ご卒業おめでとうございます。」 ようやく、この日を迎えることができた。 緒方の協力もあって、ナオくんを守りきった…はず。 ナオくんの友人二人は、学部は違うが、僕と同じ大学を受験して合格している。 そしてナオくんは、就職に進路変更していた。 きっとたくさん悩んで、その道を選んだに違いない。 「か、母さん来るから、少しだけ…。」 胸が痛くなる。 こんな守り方が本当に正しかったのか、わからなくて。 「は、あっ、ん…っも、イク…ッ!」 今になって、こんなことを思うんだ。 **** 『はぁ、やっと結婚?長かったねー。』 『はは、お互い年頃の息子がいると、なかなか…、』 『ちょっと?僕はずっと前に賛成して挨拶まで済ませてたんですけど?…自分の臆病さを僕たちのせいにしないでよね、父さん。』 『あー、うーん、だって…。』 『だってじゃない。…たく、もっと自信持ちなよ。自分が選んだ人でしょ。』 『…そうだな。』 僕は、これから住む新しい家のチャイムを押した。 「待ってたわよ、シュンくん!」 「お久しぶりです、麻衣子さん。」 「本当に久しぶりねぇ!あっ、ナオは今部屋に…ゲームでもしてるのかしらね?呼びに行ってもらえる?うふふっ!」 「じゃあ、さっそく!」 中に通され、二階に続く階段を登る。 麻衣子さんは「お茶淹れておくわね!」とリビングへ。 …やっと、この時が来たんだ。 ごめんね、ナオくん。あんな守り方しか出来なくて。 『はぁっ、あンッ!も、だめ…っ!!イっちゃうぅ!!』 『くっ…オレも、出そう…!中に出すよ!』 ごめんね、ナオくん。僕も君に惚れちゃって。 『キてぇ!ナカに…っいっぱい、出してっ!アッあっ!!イくぅ…!!』 「い、く…っ、」 「あの、お邪魔しま…」 だからさ。 「ぅえっ!?」 「え…?」 「…っ、アッ…く…っ、」 「………。」 君も僕に惚れちゃってよ。 「あら?ナオは?」 「…ゲームに集中してたので、話しかけるのやめました!挨拶は父さんが来た時にします!」

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