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新たな光──
「元気な男の子だね……予定よりちょいとばかし早かったけど、立派に成長しとるしなんの心配もないな」
タオルに包まれた産まれたての赤子。
ベッドに横たわるミケルは隣に寝かせられた我が子に力無く顔を向けた。傍らの椅子にはエイデンとレノの姿。二人とも目を真っ赤にして泣いていた。
「エイデン様……? レノ様? 如何されましたか?」
疲労困憊で少々朦朧としているミケルはいまいち状況を掴めずに二人を見ながら声をかける。
「如何されましたか、じゃねえだろ。急に産気づくからビビったんだよ……やっぱり今日だったんじゃねえか。ほんと良かった、ここが病院で……お前頑張ったな……偉かったぞ」
レノは何となく直感のようなもので今日が出産日だと思いここに来ていたと笑って話した。
「ミケル、お疲れ様……凄いね。僕らの可愛い赤ちゃん、ほら……見て、ミケルのこと見てるよ。笑ってる……僕もう幸せすぎてどうにかなっちゃいそうだよ。愛してるよミケル……」
エイデンは涙を拭いながらミケルの頬にキスをする。レノも続いてミケルの頬にキスをした。
「アオ…… ふふ……本当にアオだ。ちゃんとここにいる」
ミケルは我が子に視線を向け、愛おしそうにその名を呼んだ。
「アオ」というのはエイデンとレノと共に決めた名前。
夜明けと共に光をもたらす──
ミケル達にとってアオもまたかけがえのない大切な存在。
初めまして……より、ずっと昔から出会うことが決まっていた、わかっていたような不思議な感情が押し寄せる。
「やっと会えたね」
ミケルもエイデンもそう呟き、愛しい我が子を抱きしめた。
end……
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