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第18話
-俺はパソコンの画面を呆然と見ていた。
『…は…っ……あぁ…っ…ンン……ッ…』
画面の中には、全裸の男が5人。
『……あぁ……っ…あぅ……っ…んぁ……っ…』
4人の男性が1人を犯している。
(………でも、どうして……)
部屋を出てから…俺は優紀にLINEも送ってないし、こんな指示はしていない。
部屋を出る時、女性にもらった報酬は全て封筒の中に入れて優紀に残してきた。
優紀が今もまだ、こんな事をする理由はもう、どこにもないはずなのに。
俺は信じられない思いで画面の中、男達に抱かれている優紀を見詰めた。
………無理矢理じゃない事は、優紀が男達に応じている姿から分かる。
「どうだ?……驚いたか?」
兄貴に耳許で囁かれ、背筋がゾワリとする。
「………これ……兄貴が……?」
画面から視線を外さず、兄貴に問う。
「そうだよ、眞司のペットはボクのペットでもあるわけだし…ほら、優紀も嬉しそうにしているだろ?」
「…駄目だ……兄貴…今すぐ止めて………」
兄貴を振り返り…でも、兄貴の顔を見て…俺の身体は恐怖に固まった。
兄貴の唇は笑っている………が、瞳が笑ってない。
「……あ………」
「どうして?このペット、ボクにくれるつもりだったんだろう……?それに……人の心配をしている場合?」
「…ひぅ……っ………」
全裸でベッドの上、兄貴に腰を突き上げられ嬌声が洩れる。
「…止め……止めて…兄貴……っ……」
「…駄目だよ……1ヶ月は言う事をきく約束だろう?…それとも…止める?」
……………1ヶ月……………。
1ヶ月だけ我慢すれば……兄貴から離れる事ができる………。
「…止め……ない……」
俺の言葉に、兄貴の笑い声が聞こえる。
「…いい子だ」
兄貴の手が俺の腰を掴み、動きを再開させる。
「…あ…っ……ンン…ッ……ひぅん……っ」
ワザと俺の弱いところを突いてくる兄貴を涙で滲んだ瞳で睨みつけ、シーツを握り締め快感に耐える。
(……1ヶ月の我慢だ………)
1ヶ月我慢すれば、兄貴から解放される………。
俺は呪文のように、その言葉を心の中で唱えていた。
……1ヶ月が過ぎたら雅樹に会える………。
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