20 / 27

第19話

俺はベッドの上、両手首を広げて天井から伸びている鎖に繋がれ、両足首もベッドに鎖で縛られていた。 口は口枷を嵌められ、閉じる事を許されない口の端から涎が顎を伝って流れていく。 尻の中にはローターのバイブが入れられ、微弱に動いて刺激する。 ペニスは勃起しているが、根元にペニスリングを嵌められていてイケない。 3個入れられているバイブはさっきまで激しく動いていて、強制的に俺のペニスを勃起させた。 だが、今は………。 動きがもどかしくて…もっと強い刺激を求めて、俺は腰を振る。 -その時。 ドアがノックされた。 ギクリとする。 兄貴はドアをノックなんかしない。 いつもそのまま入ってくる。 ドアに鍵はかかってない。 「眞司、友達が来てくれたよ」 兄貴の声がした。 (………友達?…いったい、誰………) そう思うまもなく、ドアが開けられる。 部屋に入ってきたのは兄貴と………優紀!? (どうして優紀が………) 優紀が俺の姿を見て目を見張ると同時に、俺は顔を俯けた。 優紀の顔を見る事ができない。 ……怖かった……優紀の瞳を見る事が。 優紀の瞳に、俺に対する侮蔑や憐れみの感情などが浮かんでいたらと思うと………。 (そのまま、回れ右して帰ってくれ) 俯いたまま、それだけを願う。 この時、俺の意識は全て優紀に向いていて………兄貴の存在を忘れていた。 パシンッ!! いきなり尻に激しい衝撃と、痛みを感じて俺は飛び上がり悲鳴を上げる。 「…ウガ……ッ!!」 じんわりとした痛みが広がると同時に、優紀の前で剥き出しの尻を叩かれた事を知り、カッと羞恥に顔が赤くなる。 そんな俺にはお構いなしに、兄貴は何度も、何度も尻を叩く。 そして、僕の中に入っているバイブもそれによって僕の中を刺激する。 兄貴が何の話をしているのかも…分からない。 痛みと刺激が交互に僕を苛む。 止めてくれと言いたくても、口枷を嵌められて言葉を発する事ができない。 兄貴に促されて顔を上げると、目を見開いて驚いた顔をしている優紀と瞳が合う。 (帰れ…今すぐに…) …頼むから…帰ってくれ………。

ともだちにシェアしよう!