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「………………銀髪だったんだな……」
ボソリと守弥が呟くと、周りを取り囲んだ全員が絶句する。
「今気付いた、……痛えっ!」
すかさず時雨と鷲志の拳が唸りを上げた。
「ずっと袿を被っていたからな……」
少し寛げてやり、体の下に敷かれている髪を引き上げる。
「長い髪だねぇ……」
手伝う時雨も驚く。
癖のない艶やかな髪は、身の丈よりも長い。
「お面も外した方がいいかも……」
「あ、ああ……」
髪を巻き込まないようにしながら、ゆっくり紐をほどく。
そうっと面を外すと、全員が息を飲んだ。
「「………………………………っ!?」」
伏せられた瞼の下の瞳の色は分からないが、長いまつ毛は髪の色と同じ。
通った鼻筋に、ぷっくりとした唇。
だが、皆が息を飲んだ理由はそれではない。
白磁の肌に禍々しい色彩。
顔の左側の広範囲に広がる、黒い花々……。
微妙な雰囲気が、更に凍りついた。
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